【ロシア軍の侵攻で焦土と化した街並み】
(ヤフーより)

 ロシアによるウクライナ侵攻によって、その影響は深刻になるばかりだ。インフラや街の破壊だけではない。人命が脅かされることで周辺の国々には無数の難民が押し寄せている。その数、200万から250万人に達し、まだまだ増えそうな気配にある。これでは、ロシアが世界中からの非難され、経済制裁を受けるのも当然であろう。だが、ちょっと待って欲しい。本当にこれでいいのだろうか。

【避難民殺到のポーランド国境】
(ネットより引用)

 言うまでもない。ロシアは大国である。同じ制裁でも、イランや北朝鮮とは訳が違う。その影響だるや絶大なのだ。トウモロコシや小麦に端を発した穀物不足は今世紀最大の食糧危機をも招きかねないとか。畜産だって然り。エネルギーに至っては更に深刻で、価格暴騰のみならず、ガソリンや石油製品には供給崩壊の懸念さえ生じ始めている。

 こうした中、あまり影響を受けないのは、やはり米国だろうか。食料自給率は130%に達し、シェールガスたるや余剰生産から輸出先の確保に苦慮しているような状況であった。ある意味、ロシアの暴走は「渡りに船」なのだ。軍需だけではない。総じて暴落気味の各国の株価に反して、軍需、エネルギー、そして食糧(穀物)と、こうした分野が活況を呈していることからも推して知るべしであろう。

【世界の天然ガス生産高トップテン】
(ネットより引用)

 これでは『ロシア云々』どころではない。制裁すればするほど各国共に自らの首そのものを絞める結果にもなってゆく。EU首脳も「一連の制裁が西側諸国に大きなダメージを与えるものであってはならない」と口を揃えるが、これでは『ヨーロッパ制裁』であり、『日本制裁』を自らの手で行っているようなものだ。もう一つ不思議なことも。

 今、諸外国は”制裁ありき“だけではない。「誰が仲裁するか」にも関心を示す。天安門だけは阻止したいのだろう。ここでも習近平なら覇権争いの女神は確実に中国に微笑む。政治的均衡を保つ上でも好ましいことではない。かといって、バイデンからは仲裁の話を聞かない。あくまで制裁一辺倒なのだ。強いアメリカを確固たるものにするには欠かせない戦術なのか、平和を構築する上で止むを得ない手段なのか、どちらだろうか。それでも、「関係各国と連携して」や「西側諸国の動向を見極めて」としかいわない、どこかの国の総理大臣よりはマシかも知れないが・・。

 因みに、コロナ禍では製薬、通販、IT関連に於ける業績が急拡大。利益も凄い。前年比1000%超が続出した。そして今回も上述の如くにある。米国だけではない。ある意味、中国にも莫大な国益をもたらす。だが、今以て、ロシアの暴挙に、双方に大きな影響力を持つ両大国が動かないのは何故だろう。もしや、ロシアの暴発は「こうした国々による巧妙な○○作戦だった」なんてことでないことを願いたいものだ。

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《余談》

 ロシア人と日本人には共通点がある。お爺さんは『дедушка=ジーブシカ』、お婆さんは『бабушка=バーブシカ』といったように単語の数々だけではない。話し掛けるにも「スミマセン」で始まることが多い。「すみません、これ落としましたよ」や「すみません、これを買いたいのですが」と、こちらが優位な立場であるのに『Извините(イズベニーチェ)=すみません」を付けることだ。

ロシア語の発音

 べーやぺーが多いことから、東北地方、いや『我が国の標準語』でもある『栃木弁』に近いことが分かる(。•̀ᴗ-)。
 
 訛りまでが日本語に近い。それも東北弁ではないか。*「おめえ美人だな、苦しいぐれえ全部好きだ。結婚すべー」だけで通じてしまったという笑い話があるくらいだ。確かに日本在住のロシア人も日本語を覚えるのが早い。中国や韓国、英語圏とは違い、イントネーションも日本人と区別が付かない。

*「ウ、メニャーク、ビージェルタクーユ、クレシュービュー、ジェーブスキー、カークビー」

 ならばどうだ。「北方四島は我が国固有の領土である」「だから一括返還以外は一切認められない」、な〜んてケチなことを言うのはよそう。これではいつまで経っても解決しない。この先、ジリノフスキーのような輩が現われて、また「北海道はロシアの領土だ」なんてふざけたことを言い出しかねない。もっと大きく出よう。歴史的にも文化的にも、『ロシアは皆、日本固有の領土』なのだから、、ん??😅