(トンガ近海で発生した大規模な火山噴火)
〈ネットから借用〉

 日本時間の15日午後、トンガ諸島の火山島「フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ」で大規模な噴火が発生した。噴煙は上空1万5000メートルに達し、これは海底火山として過去最大であったと見られている。日本でも太平洋一帯に津波注意報が発令され、奄美・トカラ列島や岩手県沿岸には津波警報が出された。幸いにも大きな被害はなく事なきを得たが、この先は大丈夫だろうか。巨大地震を誘発することはないのだろうか。南海トラフ型地震と富士山の噴火に連動性があるように火山と地震は表裏一体にあるのだが。

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《参考》

(過去のトンガ火山噴火と日本列島で発生した地震)

★トンガ近海での火山噴火

☆日本列島で発生した主な地震

★1937年、フンガ・ハアパイ島から3.2km南東、フンガ・トンガ島から3km南の岩礁で海底火山噴火

☆1937年02月、択捉島南東沖、M7.6
☆1937年07月、宮城県沖、M7.1
☆1938年05月、茨城県沖、M7.7

★1998年、フンガ・ハアパイ島から南南東1knの地点で割れ目噴火

☆1998年04月、伊豆東方沖、群発地震
☆1998年05月、石垣島南方、M7.5
☆1998年09月、岩手県内陸、最大震度6

★2009年、フンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ近くの海底火山噴火。

☆2009年08月、東海道南方沖、M7.0
☆2009年08月、駿河湾、M6.3
(2011年03月、東日本大震災、M9.0)

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 また、この8月には東京都の中心部から南方に約1000キロ以上離れた小笠原諸島の海域(福徳岡ノ場)で海底火山が噴火。この噴火では、大量の軽石を噴出させ、千数百キロ離れた沖縄・奄美地方に漂着して深刻な被害を被ったのは記憶に新しい。やはり地球規模で何か得体の知れないものが動き出したようだ

(気象庁データから引用)

 因みに、こうした大規模噴火は、フィリピンのピナツボ山(1991年6月)以来だが、この影響は地球全体に及び、日本でも(上図の如く)翌々年には稀に見る冷夏に至っている。今回も相応の影響は避けられないのではなかろうか。

 こうした中、隠れた懸念も忘れてはならない。朝鮮半島のことだ。北朝鮮には知る人ぞ知る霊峰・白頭山がある。日本なら、さしずめ富士山といったところか。中国、国境沿いに位置する高さ2744mの活火山だが、この山もかなり危ない。これまでも度々大噴火を起こしてきた。十世紀の噴火では、大量の降灰によって日本列島、ことに東日本一帯に大きな被害を与えているのだ。

(広大なカルデラ湖を従える白頭山)
〈wikiより引用〉

 しかも最近ではマグマの上昇が続き毎年3cmの山体膨張が確認されている。火山学者で東北大学名誉教授の谷口氏は「白頭山の噴火は20年以内で99.9%」と予測する。それも規模は(注)セントヘレンズ並みと推察するから恐ろしい。

(注)セントヘレンズの大噴火
(1980年5月18日に発生した噴火は大規模な山体崩壊を引き起こした。標高は2950mから2550mまで縮小して直径1.5kmのカルデラを生成。被害も広範囲に及び、鉄道24km、高速道路の300kmを使用不能にしている)

 北朝鮮の核施設(核実験場)は北部の豊渓里にある。手元に世界地図があれば確認して頂きたい。実験場と白頭山は約100kmしか離れていない。度重なる核実験が歪を一段と増幅した可能性だって排除できない。もし、不安が的中するなら、核施設そのものを一瞬にして吹き飛すような、それこそ凄まじい規模になるであろう。

 神戸大学の研究グループは、トカラ列島で『破局噴火』なら一億人が犠牲になると予測する。これは日本滅亡のシナリオである。トカラ列島だけではない。白頭山でも変わるまい。あくまで“破局”を前提にするものの『未曾有の大惨事』は不可避ということだ。

 最近、弾道ミサイルが次々と着弾する日本海。ミサイルも怖いが白頭山はその比ではない。東京までの距離もトカラ列島とは同じ(約千キロ)にある。白頭山で破局噴火なら核施設とて耐えられる筈もない。一瞬にして崩壊してしまうだろう。そして膨大な火砕流を伴い日本列島を襲う。国土は瞬く間に焦土と化し無人の荒野に帰してゆく。

 トカラ列島の破局噴火は向こう100年で1%の確率とされる。阪神淡路大震災も同様な値の中で発生した。ならば白頭山とて油断は出来ない。韓国でも有感地震が増え(注)江原道以来の大地震が現実味を帯びてきている。何れも朝鮮半島にある。いつの世も天災と社会的混乱は時を同じくする。何があっても不思議ではないということか。

(注)江原道地震
(1681年に韓国の東海岸を襲った地震で江原道地震といわれる。規模はM7.5とされ韓国では希な津波被害まで引き起こした歴史に残る大地震である。この数年、M5前後の地震が相次いでいることから再来を警戒する向きも多い)

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《補足》

 平成の大凶作を覚えているだろうか。前述の如く、ピナツボ山の噴火に起因した冷夏と、それによって生じた凶作のことだ。夏場に暖房が入り米はタイからの緊急輸入で凌いだ。だが今回はどうか。各国共に経済成長にあって当時とは状況がまるで違う。しかもコロナ禍が食糧不足をより深刻にしている。バッタの大群だってまた襲って来ないとも限らない。最早「なんとかなるさ」は許されないのだ。

(平成の大飢饉=凶作を記した新聞)
〈ネットより借用〉

 食糧はない、日用雑貨もない、収入だって当てにならない。あったところで使えない。凶作の影響は長きに渡る。最短でも次の収穫期までは待たねばならない。数年に及ぶことだってあるだろう。だから古代文明も飢饉から滅亡したケースが圧倒的に多い。こうした中、新たな脅威(変異株)でも現れたら、どうなってしまうのか。

 こうした場合、誰もが「年単位で備蓄出来る食材は何か」と考える。そして「穀物である」ことに気付く。買い占めが始まる。食糧不足に拍車がかかる。人間、いつの世も空腹に勝る怒りはない。また米騒動が勃発するのだろうか。これまでにない危機的な状況の中で・・。