《かつて、このような笑い話があった》

〈子供のいない夫婦が町医者を訪ねた〉

 夫婦 「先生、私たち結婚して10年、未だに子宝に恵まれません。何か子供を授かる良い手立てはないものでしょうか」

 医師 「ところで君たち、あれの方は上手くいってるのかね?」

 夫婦「先生、あれといいますと??」

 医師 「あれじゃよ、あれ!」

 夫婦は顔を真っ赤にして答えました。

 「はい、毎日欠かさず手を握り合っております」

 医師 「なに、手を握り合っておるじゃと!?」

 「うーん・・・🤔」

 医師はしばらく考えてから、こう言いました。

 「恐らく手の握り方が足りんのじゃろ。今日からは、もっともっと強く握りなされ。そうすればきっと可愛いややこに恵まれるはずじゃ。わしも陰ながら協力するからのう」

 それから一年近く経ったある日のことです。

 町医者の玄関をトントンと叩く音がしました。ドアを開けると、あの夫婦が立っていました。しかも乳飲み子まで抱えているではありませんか。そして嬉しそうに言いました。

 「先生、見てください。こんな可愛いやや子を授かりました。これも先生の御指導のお陰です。なんとお礼を申し上げればよいやら。本当に有り難うございました」

 こうして謝礼を述べるや、幸せそうに帰途につく夫婦の後ろ姿を見送りながら、その医師はこうつぶやきました。

 「ふむふむ、このわしに“良く似て”賢そうなややこじゃのう」

 「 ・・・・😫💤」

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 この22日、厚労省が公表した人口動態統計速報値によると、昨年(2020年)の出生数は5年連続減少の87万2683人だった。前年比では2.9%のマイナスである。婚姻数も12.7%減の53万7583組に止まり、これは1950年以来の低い水準だという。

 今回のコロナ騒動では高齢者に憂慮すべく事態を招くと見られていたが、それだけではないようだ。出生率(数)にまで大きな影響を及ぼしている。日本だけではない。世界的な傾向でもある。欧米では移民の激減から深刻な社会問題へと発展し始めている。底辺を支える人材の過不足が身近な生活もを脅かしているのだ。インフラは滞り、ゴミも回収されない。メイド不足から幼子を預けることさえ出来ない。感染の不安だけでなく、こうした事情からも子作りは手控えられてゆく。

(移民減の影響を伝える記事)
(経済活動にも大きな支障が出始めている)

 日本の場合はもっと深刻な状況にある。そもそも少子化から子供は少ない。そこにコロナ渦が追い討ちをかける。仕事がない。収入がない。あっても受け入れ先がない。これでどうして子育てなんて出来ようか。ただ単に三密回避による出生率低下ではなく、子供がいたのでは食べることさえ儘ならないのが現実なのだ。


(厚労省データより)

 出生率は一度下がるとなかなか戻らないもの。出生率1%は一世代毎の半減を意味する。今の日本は限りなくこれに近い。昨年生まれ(87万人)が出産年齢を迎える頃、この国は出生数50万人割れの時代に突入する。そして、この(世代毎に半減する)傾向はゼロになるまで続く。それも高齢化社会を引きずったままに。

 半世紀後の日本の推計人口は約6000万人。現在の平均寿命(女性87.45、男性81.41)も三大疾病の克服を前提とするなら90代に到達するであろう。すると65歳以上の高齢者は3200万で高齢化率は53%にも達する。中には「日本の人口は減った方が良い」と論ずる愚か者もいるが、とんでもない話だ。この国は本当に大丈夫なのだろうか。

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《折り紙》

(カメ(家名)断絶)
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 親亀の背中に小亀を乗せて、小亀の背中に孫亀乗せて、孫亀の背中に曾孫亀乗せて、曾孫亀の背中に玄孫亀乗せて、玄孫亀の背中に→来孫亀→昆孫亀→仍孫亀→雲孫亀<<<>>>

『グラグラグラ!』

〈親亀コケたら→〉

「子供はいない。跡継ぎもいない」

「ゴエン(御縁)もまるでない」

「カメ(家名)断絶っちゅうことかいな」

「🐢・・・・??」