来年に迫った東京オリンピックの競技日程が決まった。特徴的なのは決勝種目の多くが午前中や夜遅くに行われることだ。理由は言うまでもない。暑さ対策にある。確かに東京の夏は蒸し暑い。でも、どこまでが真相なのだろう。東京の夏は、これまでの大会と比較しても、本当に暑いのだろうか。
解せないのは東京大会だけではない。これまでにも多々ある。昨年の冬季五輪は平昌で開催された。韓国でも有数の寒冷地帯である。案の定、寒さは尋常ではない。気温は日中でも氷点下10度、深夜には(氷点下)20度を下回ることさえ珍しくない。それでも決勝種目は多く極寒の深夜(午前0時前後)に行われた。理由のひとつは「日中の気温上昇を考慮して」だったが、これとてどうして信じられようか。
(東京五輪のスケジュール)
このように、来年の夏季五輪は日本開催でありながら、ゴールデンタイムに少ない。陸上競技だけでも、男女マラソン、男女20キロ競歩が午前6時、男女50キロ競歩は同5時30分で、男子100M決勝は午後9時50分からとなった。トラックやフィールド種目では9種目が午前中の決勝である。マラソンや競歩ならともかく、気温に影響を受けない種目まで、その理由は全て東京の「暑さ」にある。
だが信じてはいけない。夏が暑いのは東京だけではない。これまでの夏季五輪だって暑い。だから“夏季”大会なのだ。8月でも涼しかったのは、ロンドン、南半球に位置して季節が逆の(豪州)シドニーやメルボルン、標高が高いメキシコシティなど僅かで、いずれの大会も酷暑の中で行われた。東京など恵まれた方だ。これまでの開催地と違い、ヒートアイランドの余波から高温際立つ近年でさえ、まだ40℃超えは一度もない。
《各開催都市の過去最高気温》
(左から、都市名、最高気温、観測年代)
☆五輪開催地
★アジア大会/参考
☆東京、39.5℃、2004年
☆ロサンゼルス、44.4℃、1990年
☆北京、41.9℃、1999年
☆アテネ、48.0℃、1977年
☆パリ、40.4℃、1948年
★バンコク、40.8℃、1983年
★ジャカルタ、43.8℃、年代不明
★ニューデリー、47.0℃、2016年
・・・・・
東京が暑いなら、これから開催を希望するであろうAA諸国は立候補さえ出来ないことになってしまう。この地球には常夏の国だけでも総人口の2/5(約30億人)が暮らしている。しかも経済成長著しく誘致は時間の問題にある。これらの国々での開催は許されないのだろうか。
◇◇◇◇◇◇◇
《過去記事》
〈本当に東京五輪は暑いのか(1)〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36081468.html
〈本当に東京五輪は暑いのか(2)〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36213854.html
〈本当に東京五輪は暑いのか(3)〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36247018.html
〈東京五輪が未曾有の冷夏に襲われる〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36391497.html
(昨今の気象動向は来年の冷夏を暗示するものばかりだ)
◇◇◇◇◇◇◇
この「暑いから」には裏がある。放映権のことだ。巨額の放映権料を支払う米放送局などの利害関係者に配慮し、男女バスケットボール決勝は午前試合開始となった。他の競技だって同じだ。あくまで期待は放映権であり、そこに蠢く莫大な資金を見逃す手はない。だからこそ、IOCもJOCも、こうした利権に従い主要な競技ほど現地時間に合わせて深夜や早朝に実施することになる。暑さは格好の“目眩まし”でもあるのだ。こう思うのは愚生だけだろうか。
◇◇◇◇◇◇◇
《別記》
(台湾で強い地震と、その後》
一昨日(4月18日)台湾の花蓮県を震源にM6.1の地震があった。台湾では、2016年2月6日にもM6.4の大地震があり、台南市で16階建てのマンションが倒壊するなど、死者114、行方不明3に達する大きな被害を出している。
また同年9月12日には韓国の慶州でもM5.8の地震があり、負傷者22人の他、インフラにも大きな被害が出るなど、統計開始以降、最大規模の地震であった。
忘れてならないのは日本への影響だ。この年の4月には熊本を大地震が襲った。そして桜前線を後追いする如くに北上し、6月16日には鳥取で震度6弱、北海道でも内浦湾を震源に震度6弱を観測する地震が発生している。
(2016年6月の地震)
間もなく桜前線も東北から北海道へ。そして昨日は満月。この前後は最も地震の起きやすい時期でもある。念のため・・。
解せないのは東京大会だけではない。これまでにも多々ある。昨年の冬季五輪は平昌で開催された。韓国でも有数の寒冷地帯である。案の定、寒さは尋常ではない。気温は日中でも氷点下10度、深夜には(氷点下)20度を下回ることさえ珍しくない。それでも決勝種目は多く極寒の深夜(午前0時前後)に行われた。理由のひとつは「日中の気温上昇を考慮して」だったが、これとてどうして信じられようか。
(東京五輪のスケジュール)
このように、来年の夏季五輪は日本開催でありながら、ゴールデンタイムに少ない。陸上競技だけでも、男女マラソン、男女20キロ競歩が午前6時、男女50キロ競歩は同5時30分で、男子100M決勝は午後9時50分からとなった。トラックやフィールド種目では9種目が午前中の決勝である。マラソンや競歩ならともかく、気温に影響を受けない種目まで、その理由は全て東京の「暑さ」にある。
だが信じてはいけない。夏が暑いのは東京だけではない。これまでの夏季五輪だって暑い。だから“夏季”大会なのだ。8月でも涼しかったのは、ロンドン、南半球に位置して季節が逆の(豪州)シドニーやメルボルン、標高が高いメキシコシティなど僅かで、いずれの大会も酷暑の中で行われた。東京など恵まれた方だ。これまでの開催地と違い、ヒートアイランドの余波から高温際立つ近年でさえ、まだ40℃超えは一度もない。
《各開催都市の過去最高気温》
(左から、都市名、最高気温、観測年代)
☆五輪開催地
★アジア大会/参考
☆東京、39.5℃、2004年
☆ロサンゼルス、44.4℃、1990年
☆北京、41.9℃、1999年
☆アテネ、48.0℃、1977年
☆パリ、40.4℃、1948年
★バンコク、40.8℃、1983年
★ジャカルタ、43.8℃、年代不明
★ニューデリー、47.0℃、2016年
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東京が暑いなら、これから開催を希望するであろうAA諸国は立候補さえ出来ないことになってしまう。この地球には常夏の国だけでも総人口の2/5(約30億人)が暮らしている。しかも経済成長著しく誘致は時間の問題にある。これらの国々での開催は許されないのだろうか。
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《過去記事》
〈本当に東京五輪は暑いのか(1)〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36081468.html
〈本当に東京五輪は暑いのか(2)〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36213854.html
〈本当に東京五輪は暑いのか(3)〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36247018.html
〈東京五輪が未曾有の冷夏に襲われる〉
https://blogs.yahoo.co.jp/rohitigu/36391497.html
(昨今の気象動向は来年の冷夏を暗示するものばかりだ)
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この「暑いから」には裏がある。放映権のことだ。巨額の放映権料を支払う米放送局などの利害関係者に配慮し、男女バスケットボール決勝は午前試合開始となった。他の競技だって同じだ。あくまで期待は放映権であり、そこに蠢く莫大な資金を見逃す手はない。だからこそ、IOCもJOCも、こうした利権に従い主要な競技ほど現地時間に合わせて深夜や早朝に実施することになる。暑さは格好の“目眩まし”でもあるのだ。こう思うのは愚生だけだろうか。
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《別記》
(台湾で強い地震と、その後》
一昨日(4月18日)台湾の花蓮県を震源にM6.1の地震があった。台湾では、2016年2月6日にもM6.4の大地震があり、台南市で16階建てのマンションが倒壊するなど、死者114、行方不明3に達する大きな被害を出している。
また同年9月12日には韓国の慶州でもM5.8の地震があり、負傷者22人の他、インフラにも大きな被害が出るなど、統計開始以降、最大規模の地震であった。
忘れてならないのは日本への影響だ。この年の4月には熊本を大地震が襲った。そして桜前線を後追いする如くに北上し、6月16日には鳥取で震度6弱、北海道でも内浦湾を震源に震度6弱を観測する地震が発生している。
(2016年6月の地震)
間もなく桜前線も東北から北海道へ。そして昨日は満月。この前後は最も地震の起きやすい時期でもある。念のため・・。