外国人労働者の受け入れ拡大を巡って紛糾している。外国人就労の拡大に向けた出入国管理法(入管法)改正案では、2019年度に14業種で最大約4万8千人、5年間で最大約35万人と見込んでいるものの、これがなかなか難しい。同じ反対でも欧米各国のように移民そのものではなく制度と人権問題が争点だからだ。
(外国人受け入れ見込み数)
なにせ、これまででも理不尽さは数えきれない。豊かな生活を夢見て来日するも、約束違反の薄給で過酷な労働を強いられ、保証金に用立てた高額な借金すら返せずに逃げ出したり国を追われるケースが後を絶たない。だから「日本は奴隷国家だ」として批判を浴びている。
2020年の東京五輪以降は深刻な不況が予想される。もし(新たに)35万人が就労するならどうなってしまうのだろう。既就労組と合わせれば100万人は下るまい。これらの全てを路頭に迷わせることになるのだ。欧米は帰化を前提にした移民だが、日本の場合、帰化そのものを認めていない。一時凌ぎの使い捨てなら、これは「奴隷」と言われても仕方あるまい。
一方、相反する問題も忘れてはならない。外国人の転入(就労)ではなく日本人の転出(海外流出)のことだ。外国人の流入問題にかまけている間に着々と進行しているのだ。
現在、日本に住む外国人は256万1848人(2017年末)とされる。但し、戦前からの在日(749.191人)や特別永住者(329.822人)も数多く、これら(計1.079.013人)を除けば約149万人である。この内、ビジネス目的の転勤族を約半数とするなら、現在日本に在留する外国人は違法就労を含めても約100万人ほどであろう。
(我が国の外国人数、戦前からの在日含む)
(01)中国、730.890人
(02)韓国、450.663人
(03)ベトナム、262.405人
(04)フィリピン、260.553人
(05)ブラジル、191.362人
(06)ネパール、80.038人
・・・・
(10)インドネシア、49.982人
(以上、法務省データに基づく)
では、日本人の流出はどうか。戦前戦後は貧困からの脱出を目的とした移民であり、その後の移住や子孫を含めて世界各地には約380万人の日系人が存在する。しかも、こうした移民を除いても、近頃では日本人の海外志向(移住)は拡大の一途にある。転勤や長期滞在ではない。完全移住なのだ。
(海外の在留邦人)
先日のニュースによると、アメリカ・ボストンでも就職説明会が行われ、海外留学組を中心に、5000人を超える日本人が殺到したという。日本では転職イコール非正規に成り兼ねない。なんとか踏みとどまって年限を全うしたところで満足に年金が支給される見込みもない。これなら、最初から米国移住(勤務)の方が将来の不安もなく得策、といったところか。
これとて氷山の一角に過ぎない。これまでは、貧困による移民、富裕層の移住と続いたが、最近では就労目的が急増している。先日も韓国で日本人が違法就労で摘発された。今や、日本の賃金は、アジアでも魅力ない水準でしかない。介護職なら、シンガポールや中東で、日本の数倍の報酬を稼げるそうだ。介護部門では5~6万人の外国人就労を見込むが、それ以上の日本人が出ていってしまうのではなかろうか。
人口減少は出生が抹消(死亡)を下回るからだけではない。流入と流出も逆転しつつあるのだ。しかも流出(海外移住)の伸びは流入(外国人就労)の比ではない。更には企業の海外逃避(進出)も相次ぎ、今日も多くの日本人が海外を目指して旅立ってゆく。外国人就労の是非で盛り上がるのは結構だが、こうした問題は取り上げない。
戦禍や疫病を除けば、人類史上初とも言える人口急減の社会あって、抜本的な解決策すら講じない。安直に考案した外国人就労も奴隷擬きで、どこか怪しい。行く末には暗雲が漂うばかりだ。もし、このまま海外脱出が相次ぐようなら、この国は瞬く間に滅んでしまうだろう。
(外国人受け入れ見込み数)
なにせ、これまででも理不尽さは数えきれない。豊かな生活を夢見て来日するも、約束違反の薄給で過酷な労働を強いられ、保証金に用立てた高額な借金すら返せずに逃げ出したり国を追われるケースが後を絶たない。だから「日本は奴隷国家だ」として批判を浴びている。
2020年の東京五輪以降は深刻な不況が予想される。もし(新たに)35万人が就労するならどうなってしまうのだろう。既就労組と合わせれば100万人は下るまい。これらの全てを路頭に迷わせることになるのだ。欧米は帰化を前提にした移民だが、日本の場合、帰化そのものを認めていない。一時凌ぎの使い捨てなら、これは「奴隷」と言われても仕方あるまい。
一方、相反する問題も忘れてはならない。外国人の転入(就労)ではなく日本人の転出(海外流出)のことだ。外国人の流入問題にかまけている間に着々と進行しているのだ。
現在、日本に住む外国人は256万1848人(2017年末)とされる。但し、戦前からの在日(749.191人)や特別永住者(329.822人)も数多く、これら(計1.079.013人)を除けば約149万人である。この内、ビジネス目的の転勤族を約半数とするなら、現在日本に在留する外国人は違法就労を含めても約100万人ほどであろう。
(我が国の外国人数、戦前からの在日含む)
(01)中国、730.890人
(02)韓国、450.663人
(03)ベトナム、262.405人
(04)フィリピン、260.553人
(05)ブラジル、191.362人
(06)ネパール、80.038人
・・・・
(10)インドネシア、49.982人
(以上、法務省データに基づく)
では、日本人の流出はどうか。戦前戦後は貧困からの脱出を目的とした移民であり、その後の移住や子孫を含めて世界各地には約380万人の日系人が存在する。しかも、こうした移民を除いても、近頃では日本人の海外志向(移住)は拡大の一途にある。転勤や長期滞在ではない。完全移住なのだ。
(海外の在留邦人)
先日のニュースによると、アメリカ・ボストンでも就職説明会が行われ、海外留学組を中心に、5000人を超える日本人が殺到したという。日本では転職イコール非正規に成り兼ねない。なんとか踏みとどまって年限を全うしたところで満足に年金が支給される見込みもない。これなら、最初から米国移住(勤務)の方が将来の不安もなく得策、といったところか。
これとて氷山の一角に過ぎない。これまでは、貧困による移民、富裕層の移住と続いたが、最近では就労目的が急増している。先日も韓国で日本人が違法就労で摘発された。今や、日本の賃金は、アジアでも魅力ない水準でしかない。介護職なら、シンガポールや中東で、日本の数倍の報酬を稼げるそうだ。介護部門では5~6万人の外国人就労を見込むが、それ以上の日本人が出ていってしまうのではなかろうか。
人口減少は出生が抹消(死亡)を下回るからだけではない。流入と流出も逆転しつつあるのだ。しかも流出(海外移住)の伸びは流入(外国人就労)の比ではない。更には企業の海外逃避(進出)も相次ぎ、今日も多くの日本人が海外を目指して旅立ってゆく。外国人就労の是非で盛り上がるのは結構だが、こうした問題は取り上げない。
戦禍や疫病を除けば、人類史上初とも言える人口急減の社会あって、抜本的な解決策すら講じない。安直に考案した外国人就労も奴隷擬きで、どこか怪しい。行く末には暗雲が漂うばかりだ。もし、このまま海外脱出が相次ぐようなら、この国は瞬く間に滅んでしまうだろう。