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 貴方の今いる場所から最も遠いところはどこでしょう? 答えは、ブラジルでもアルゼンチンでもありません。貴方自身の背中なのです。貴方の視線の約4万キロ(地球一周)の彼方には貴方自身の背中があるのです。

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 あるところに、宇宙だって同じだ、と信じて疑わない「真丸 円吉」という頑固者がいました。円吉は「地球で最も遠いのが背中なら宇宙の果てだって背中なのだ」と考えたのです。

 でも残念ながら立証するだけの手立てがありません。円吉は大きな壁にぶち当たりました。

 「なんとか、この壁を乗り越えねば!」

 『壁⊥壁⊥⊥壁⊥⊥⊥』

 のしかかる壁の重みが突然に円吉の思考を揺さぶりました。

 「そうだ、壁なのだ!」

 円吉はひらめいたのです。

 こうして円吉は壁の奥深くまで見通せる無限拡大鏡の開発に着手しました。その性能たるや電子顕微鏡の比ではありません。素粒子の先々まで解明しようというのですから。

 苦心惨憺、長い年月を要したものの、無限拡大鏡は遂に完成。早速、円吉は自らの皮膚の一部を剥ぎ取って、それを無限拡大鏡に接着しました。一体、何をしようというのでしょうか。

 さあさあ拡大の始まり始まり・・。皮膚は細胞を経て、分子、原子、中性子と拡大に拡大を重ねました。そして素粒子も極限へ。でも終わりではありません。さらに拡大を続けました。すると未知の素粒子が次々と現れました。

 「科学など未熟なものよ」と悦に入っていると、ワオ~、、、遥か先に微かな光りが差して来たではありませんか。

 「こりゃ~何なんだい?」

 円吉は腰を抜かさんばかりに驚きました。それでも興味は増すばかり。恐る恐る拡大を続けてゆくと、「なんてこった!」、今度は目前に大星雲が現れたのです。

 もう止まりません。大星雲は銀河系に、銀河を拡大すると、そこには太陽とよく似た光り輝く恒星が迫って来ました。恒星の3つ目の外周には地球とおぼしき惑星が回り、惑星には陸地が、陸地の街の片隅からは古ぼけた家屋までが見えてきました。

 さあ仕上げです。古ぼけた家屋の中を覗いた円吉は雄叫びをあげました。

 「やったぞー!」

 拡大鏡はついに円吉の背中を捉えたのです。

 円吉は一躍、時の人になりました。その功績は世界を駆け巡りました。でも世の中、そんなに甘いものではありません。功績が大きければ大きいほど、その賞賛に反して、ひがみや妬みも多いものです。

 「背中だけじゃ分からん」「表を見せろ」「顔を出せ!」といった声が日増しに高まりました。

 円吉は予想外の展開に戸惑いました。なんとかしたくとも、こればかりはどうにもなりません。唯一の方々は、逆に縮小を繰り返すことで元の状況を再現することですが、これが難しいのなんの・・。

 それでも「やって見なきゃ分からん」とばかりに一か八かの賭けで縮小を試してみた円吉でしたが、、。

 「あれ~!?」

 「ここはどこだ?」「 真っ暗闇だぞ!」

 もう、なーんにも見えません。なにが、どうなっているのやら。

 どうやら、拡大の極地(背中)を縮小したため、無限の世界に放り込まれてしまった様子でした。これこそ宇宙創造以前の姿なのです。

 円吉にとっては『無』を実感するまたとない機会。それは『宇宙は丸い』を証明する絶好のチャンスでもあったのですが・・。

 >★>★> ここは宇宙の果て? いや宇宙創造以前の世界なのです。時間も空間もありません。もちろん意思もありません。ですから証明なんて、とても『無∞無∞∞無∞∞∞』なんですって。

 「トホホ!」

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 《折り紙》鶴龜の綴ら折りで米粒に挑戦↓

イメージ 1

 (左から、大豆、米粒)

 「や~めた!」

 「お主、諦めが早いのう」

  (-_-;)。。。

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 《おまけ》極小折り紙↓

イメージ 2

 上から、ゴマ粒大の鶴
     ゴマ粒大の亀
     ゴマ粒大の透明人間😜