◇◇厚生労働省が2月7日に発表した生活保護の実態報告によると、昨年11月末時点に於ける受給者数は164万2971世帯で、また過去最多を更新した。ことに65才以上で増え続けており、約9割を占める単身者世帯が前月より564世帯多い78万7462世帯だったという。本当に景気は良くなっているのだろうか。アベノミクスに反比例する如くに増え続けている。
生活保護の特権は、医療費、教育費、税金が免除されるのみならず、家賃までが公的負担されることにある。予算は年間で3兆7千億円。一世帯当たりでは約240万円であり、家族数によって大きく異なるものの月平均では約20万円が支給されている計算でもある。
お気付きだろうか。国民年金と比較して頂きたい。国民年金の場合、一生懸命働いて満額納めても受給額は、マックスであれ6万5千円にしかならない。上記のような免除もない。これでどうして暮らせようか。誰だって「年金の納付なんて無意味だ」「受給資格を放棄してでも生活保護に切り替えたい」と思うだろう。
厚生年金だっで同じだ。平均受給額は約22万円だが元を正せば自己負担である。ここにも切り替え族がいたとしても不思議ではあるまい。
これではどう見ても不公平ではないか。かといって生活保護を否定するものではない。今や日本人の貧困率は16.3%に達する。豊かさを謳歌しているようでも6人に1人が貧困に喘いでいるのだ。取り分け母子家庭に多い。義務教育さえ満足に受けられない。識字率まで降下し続ける悲しい現実。問題は生活保護にあるのではない。年金支給額の少なさに起因している。
生活保護費(予算)だって多いのではない。GDP比では僅か0.3%に過ぎない。これは先進国の中でも飛び抜けて低い。年金支給額の少なさに比較して目立つだけなのだ。このままなら厚生年金でさえ未納による受給資格放棄で生活保護に殺到する時代が来るかも知れない。
財源(年金基金)難は深刻を極める。その財源を株式で運用するも、株価の先行きには不透明感が漂う。ギャンブルの損失をギャンブルで補うようなもので限りがある。少子高齢化による内需減退が原資の枯渇に拍車をかけるなら、もう年金には期待できない。ならば「老後は生活保護で・・」になってしまうだろう。但し、こちらにも財源があっての話だが。
◇◇◇◇◇
《平昌オリンピック》
平昌の冬季五輪が始まった。期待されたSS女子3000mの高木美帆は惜しくも5位に終えた。でも本番はこれから。小平奈緒に今季絶好調のパシュート、ノルディック複合、フィギュアスケート、スキーモーグルやハーフパイプなど、どこまで活躍するだろうか。
こうしたオリンピックも、勝てば「おめでとう」で終え、負ければブーイングに晒されるアスリートの悲しい世界。だが、彼(女)らの置かれた現状と努力だけは忘れてはならない。
一部では敗者に対して「税金ドロボー」などと罵る輩もいるが、とんでもない話だ。誰もが自腹で練習し、多くが自費で遠征している。種目によっては自己負担額も数千万円ではとても済まない。それなりのコーチに師事すれば総額では億単位になるだろう。
金策に追われ自宅や親族の土地建物を抵当に入れることさえ珍しくない。やっとのこでトップアスリートに登り詰めたにせよ、今度はスポンサーを探さねばならない。入場料に加え親会社やスポンサーの負担で高収入を得るプロ野球やサッカー選手とは意味合いが違う。資金不足から、どれだけの人材が去っていったことか。
浅田真央や高梨沙羅のケースは希なのだ。オリンピックの場合、交通費や宿泊費は不要とはいえ、出場までには膨大な自己負担を強いられている。日の丸は背負っても国のために戦っているのではない。プロ球技と違って、我々(ファンやサポーター)のためでもない。勝っても負けても、これまでの努力には惜しみない拍車を送って欲しいものだと思う。
生活保護の特権は、医療費、教育費、税金が免除されるのみならず、家賃までが公的負担されることにある。予算は年間で3兆7千億円。一世帯当たりでは約240万円であり、家族数によって大きく異なるものの月平均では約20万円が支給されている計算でもある。
お気付きだろうか。国民年金と比較して頂きたい。国民年金の場合、一生懸命働いて満額納めても受給額は、マックスであれ6万5千円にしかならない。上記のような免除もない。これでどうして暮らせようか。誰だって「年金の納付なんて無意味だ」「受給資格を放棄してでも生活保護に切り替えたい」と思うだろう。
厚生年金だっで同じだ。平均受給額は約22万円だが元を正せば自己負担である。ここにも切り替え族がいたとしても不思議ではあるまい。
これではどう見ても不公平ではないか。かといって生活保護を否定するものではない。今や日本人の貧困率は16.3%に達する。豊かさを謳歌しているようでも6人に1人が貧困に喘いでいるのだ。取り分け母子家庭に多い。義務教育さえ満足に受けられない。識字率まで降下し続ける悲しい現実。問題は生活保護にあるのではない。年金支給額の少なさに起因している。
生活保護費(予算)だって多いのではない。GDP比では僅か0.3%に過ぎない。これは先進国の中でも飛び抜けて低い。年金支給額の少なさに比較して目立つだけなのだ。このままなら厚生年金でさえ未納による受給資格放棄で生活保護に殺到する時代が来るかも知れない。
財源(年金基金)難は深刻を極める。その財源を株式で運用するも、株価の先行きには不透明感が漂う。ギャンブルの損失をギャンブルで補うようなもので限りがある。少子高齢化による内需減退が原資の枯渇に拍車をかけるなら、もう年金には期待できない。ならば「老後は生活保護で・・」になってしまうだろう。但し、こちらにも財源があっての話だが。
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《平昌オリンピック》
平昌の冬季五輪が始まった。期待されたSS女子3000mの高木美帆は惜しくも5位に終えた。でも本番はこれから。小平奈緒に今季絶好調のパシュート、ノルディック複合、フィギュアスケート、スキーモーグルやハーフパイプなど、どこまで活躍するだろうか。
こうしたオリンピックも、勝てば「おめでとう」で終え、負ければブーイングに晒されるアスリートの悲しい世界。だが、彼(女)らの置かれた現状と努力だけは忘れてはならない。
一部では敗者に対して「税金ドロボー」などと罵る輩もいるが、とんでもない話だ。誰もが自腹で練習し、多くが自費で遠征している。種目によっては自己負担額も数千万円ではとても済まない。それなりのコーチに師事すれば総額では億単位になるだろう。
金策に追われ自宅や親族の土地建物を抵当に入れることさえ珍しくない。やっとのこでトップアスリートに登り詰めたにせよ、今度はスポンサーを探さねばならない。入場料に加え親会社やスポンサーの負担で高収入を得るプロ野球やサッカー選手とは意味合いが違う。資金不足から、どれだけの人材が去っていったことか。
浅田真央や高梨沙羅のケースは希なのだ。オリンピックの場合、交通費や宿泊費は不要とはいえ、出場までには膨大な自己負担を強いられている。日の丸は背負っても国のために戦っているのではない。プロ球技と違って、我々(ファンやサポーター)のためでもない。勝っても負けても、これまでの努力には惜しみない拍車を送って欲しいものだと思う。