超大型にまで発達した台風21号は、強い勢力を維持したまま静岡県の御前崎付近に上陸、日本列島各地に大きな爪痕を残して茨城県北部から東北太平洋側へと抜けた。

奇しくも今日は、あの大災害から13年目でもある。2004年10月23日、新潟県の中越地方をM6.8の地震が襲った。揺れは阪神淡路大震災に匹敵する震度7を観測している。この地震では、死者68名の他、家屋全壊3174棟、半壊18310棟といったように被害は甚大であった。また、インフラ網の損壊著しく、上越新幹線までが脱線していることからも記憶に新しいと思う。

台風も怖いが地震も怖い。しかも大きな地震ほど台風シーズンの末期から増える傾向にある。それも巨大なものだ。先ずは下記を御覧頂きたい。16世紀以降だけも次の通りである。

1586年01月18日、天正地震、M8.1
1605年02月03日、慶長地震、M8.0
1611年12月02日、慶長三陸、M8.5
1677年11月04日、延宝房総、M8.0
1703年12月31日、元禄地震、M8.1
1707年10月28日、宝永地震、M8.6
1793年02月17日、寛政地震、M8.0
1854年12月23日、安政東海、M8.4
1854年12月24日、安政南海、M8.4
1891年10月28日、濃尾地震、M8.0
1896年06月15日、明治三陸、M8.2
1918年09月08日、択捉島沖、M8.0
1933年03月03日、昭和三陸、M8.1
1944年12月07日、東南海地震M8.2
1946年12月21日、昭和南海、M8.4
1952年03月04日、十勝沖地震M8.2
1958年11月07日、択捉島沖、M8.1
1963年10月13日、択捉島沖、M8.1
1968年05月16日、十勝沖地震M8.3
1994年10月04日、北海道東方M8.3
2003年09月26日、十勝沖地震M8.0
2011年03月11日、東日本震災M9.0

このように16世紀以降、日本列島付近で発生した巨大地震は22回だが、10月からの半年間に18回、12月までの3ヶ月だけでも過半数の12回に達している。とりわけ12月に多いことにお気付きだろうか。あくまで統計上のこととはいえ秋から冬にかけてが最も危険ということだ。

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因みに、九州では火山噴火が止まない。霧島連山では新燃岳に続いて硫黄山でも噴火の兆候が見られるという。九州の火山噴火では地震と同起するケースが多々ある。安蘇山だけでも‥。

☆安蘇山の噴火年代/対象となる地震

1929年/1930年、伊東群発地震
1932年/1931年、日向灘地震
1933年/1933年、昭和三陸地震
1953年/1953年、房総沖地震
1958年/・・・・・
1975年/1974年、伊豆半島沖地震
1979年/1978年、伊豆大島近海地震
1989年/1989年、伊豆半島東方沖群発

(参考)霧島連山、新燃岳

2011年/2011年、東日本大震災

といった具合だ。どちらが先かはともかく、安蘇山噴火と九州地方の大地震が時期を同じくしたのは1931年の日向灘地震のみで、これ以外は全て遠隔地に発生している。しかも、伊豆(諸島)方面に多く、富士火山帯と連動しているようにもみえる。また、新燃岳の前回噴火は2011年01月19日だが、これとて東日本大震災(同年03月11日)の直前だった。やはり、火山と地震は一体化しているのだろうか。台風、火山、地震の3連発だけは御免被りたいものだが‥。