今朝から茨城県(の南北)を震源とする地震が続いた。AM2時02分の地震(M5.5)では緊急地震速報が発令された。当地(栃木県央)でも震度4を観測し、その後も、南部を震源とする地震を含め、震度1から3の規模で相次いでいる。深夜に叩き起こされた関東地方では、さぞかし寝不足の御仁も多いのではなかろうか。

00時38分、茨城県南部、M3.6、最大震度2
02時02分、茨城県北部、M5.5、最大震度4
03時24分、茨城県北部、M2.8、最大震度1
04時32分、茨城県北部、M3.1、最大震度1
05時22分、茨城県北部、M3.2、最大震度1
07時16分、茨城県南部、M4.6、最大震度4
12時46分、茨城県北部、M3.5、最大震度2

《8月2日、16時現在》

茨城方面は地震が多い。微震を含めて年間100回は下るまい。いわば、日本列島有数の隠れた地震地帯であり、平均して3日に1度は揺らされていることになる。だから3日以内に「茨城で地震がある」と予知すれば(規模を問わない限り)その的中率は神がかりになるであろう。

こうした地域であれ震度4は、やはり大きい。被害はなくとも人知れず緊張感に苛まれる。東日本大震災の経験からだろうか。深夜にも関わらず近隣の家屋からはTVをつける明かりが一斉に灯る。そう、2011年3月11日には、当地でも震度6強の激震を観測していた。

戻って、1923年6月2日には茨城県沖を震源にM7.1の地震があった。7月13日には九州地方南東沖でM7.3の地震があり、9月1日の関東大震災へと結び付いてゆく。茨城県の地震が恒常的なものにせよ規模によっては関連性も否定出来ない。危惧される首都直下地震の直ぐ隣部屋でもあるのだ。異常気象の経緯も同じではないか。

当時、永井荷風は断腸亭日乗の中で、これまでにない天候や花卉類の異変を書き残している。物理学者で随筆家でもあった東京帝大の寺田寅彦は、地震と発光現象、地震と漁獲量の変化といった分野の研究にも熱心だったが、これらも近年の傾向と瓜二つなのだ。

因みに、先般(7月30日)掲載の巨大帯雲は偶然であろう。指向先の一致も前述の如くに茨城県は地震の巣にある。だが、ワンランク上で発震するなら、そうともいえない。南関東に及ぶ可能性だって否定出来まい。ともあれ8月半ばぐらいまでは要観察といったところか。