
1994年10月4日、北海道東方沖にM8.2の巨大地震が発生した。道東を中心に震度6の烈震に見舞われ死者9名を含む大きな被害を出した。
続いて同年の12月28日、今度は三陸はるか沖にM7.6の大地震が発生し、八戸を中心に死者3名を含む、これもまた大きな被害を出した。
多く専門機関からは「北日本太平洋側は警戒を要する」とのお触れが出された。だが結果は違った。翌年の1月17日、ノーマークの阪神淡路がM7.2の直下型大地震に襲われてしまった。
私見だが大地震には二つのパターンがあるようだ。それは波状型と直進型の伝播である。
波状型とは、起点となる地震から全方位に波及し、次の震源域から弱まりつつ、また次に波及して収束する。言わば鹿沼の寄せ木細工の形状に近い。阪神淡路はこれに該当するだろう。
一方の直進型は地球規模での長距離波及だ。歴史に残る過去の地震を追っても、インドネシア付近で発生した巨大地震は、一定のスパンをもってアラスカやトンガ近海に波及し、中南米からチリ沖に達するケースが極めて多い。
これらのパターンに決まりはないが、活断層型の大地震で約500kmから1000km、プレートに起因する巨大地震なら、ほぼ一万キロメートル間隔であり、それも確実に伝播している。
地球という小さな星は、宇宙空間に漂う、極めて不安定な浮遊球体だ。そこで地球外周の4分の1、即ち、約一万キロメートルでの複数回(2~4)伝播によって地軸の安定を保つのではないか。でないと説明がつかない。
昨日で熊本地震から半年が経過したが、まだ余震は一向に止まない。10月8日には阿蘇山が36年ぶりに爆発的噴火を起こした。当然の如く、巷では「九州が危ない」の情報で溢れる。
否定はしない。だが実際に危ないのは九州・熊本地方よりも遠隔地であろう。地球規模ではないものの、放射状に拡散し、次の大地震は対岸で発生する可能性の方が遥かに高いのだ。
霧島と富士の両火山帯は繋がっているようにみえる。あくまで、「連動する」といった意味だが、歴史的な鳴動も時期を同じくする。1854年には、阿蘇山噴火、東海と南海に巨大地震と続き、富士山8号目付近では火柱が見られた。
ならば、対岸である富士火山帯での地震・火山活動にも十分に注意を払うべきではないか。勿論、この中には首都直下地震も含まれる。さもないと、1994年以降の二の舞に成りかねない。
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写真の雲は、この季節を象徴する雲だが、ことに満月期の穏やかな日和に多く見られるのは何故だろう。雲の形成は磁場に起因する。しかも位置や強さによって形状を変える。
今日15日は満月だ。満月の周辺には地震が増える傾向にある。東大の井出グループもネイチャーで(月の引力による潮の満ち引き説を)発表したように統計的にも、やや多い。確率的には誤差の範囲だが月齢との相関は否定出来ない。