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16日、夕方撮影
雨上がり、ではなく、曇り空に現れた虹。降雨が地表に届く前に日差しが当たっただけのことだが、あまり見ない珍しい虹だ。

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台風7号が関東地方に接近し太平洋沿岸を北上した。夏台風としては、こうしたコースも珍しい。太平洋高気圧が例年なく弱く、チベット高気圧の強い張り出しが理由とのことだが、事前の予報とはかなり違う。猛暑予想の原因とされるラニーニャ現象も発生していない。一体、この先はどうなるのだろうか。

台風7号のコースは、1993年8月26日に東日本の沿岸を北上した台風11号に似ているという。この年は歴史に残る大冷夏だった。夏でも肌寒い。上着が手放せない。大型店舗では日によって暖房が入った。低温と日照不足で米は獲れない。タイからの緊急輸入で凌いだ年でもある。

また、この年は大型台風が襲来した。9月3日には台風13号が中心気圧930hpaと伊勢湾台風に匹敵する規模で薩摩半島に上陸する。愛媛県八幡浜市、広島県福山市付近を経て、大きな爪痕を残しつつ京都北部から日本海へと抜けた。

この台風13号には、もうひとつ特筆すべきことがある。関東大震災の直前(1923年8月31日から9月1日にかけて)、新潟沖を通過した台風に非常に良く似ていることだ。幸いにも大地震はなかったが、規模の違いを除けば、コースといい時期といい、そっくりなのだ。

歴史をみても大地震ほど荒天後に多い。颶風(台風や強い低気圧による風雨)の後なら更に多い。荒れ模様が収まり安堵した頃合に限って襲われている。関東大震災だけではない。阪神淡路は強い季節風が収まった直後であり、東日本大震災は南岸低気圧が通過した数日後である。

現在、南太平洋上には台風の卵がひしめく。1号台風の発生が例年になく遅かったことが嘘のようだ。8月末から9月と発生数は急速に増えるだろう。そして日本列島を伺う。当初の予想に反して太平洋高気圧が弱い以上、大型台風の襲来も覚悟せねばなるまい。

ともあれ、これからの季節は台風の進路とともに、その後に続く地震にも要注意だ。関東大震災は、台風の南側に位置して朝から蒸し暑く、随所に雷鳴が轟く9月1日の昼前だった。まもなく二百十日、防災の日を前にひとこと‥。