今日の午後、茨城県南部を震源とする、やや強い地震があり関東一円で震度4を観測したが、7月中旬は意外と強い地震が多い。巨大地震ではないもののM7クラスの被害地震を数多く発生させている。近年だけでも‥‥

1993年07月12日、北海道南西沖地震、M7.7
奥尻島に大津波、死者行方不明230名

2007年07月16日、新潟県中越沖地震、M6.7
柏崎を中心に家屋倒壊多数、死者15名

‥‥といった大地震があり、M6クラスなら更に多い。

この2つの大地震には共通点がある。何れの年も天候不順だったということだ。

1993年の夏は記録的冷夏だった。当初の予想は暑い夏だったが、7月から8月に何度か30度を超えた程度で、盛夏に暖房が欲しいような寒い日々が続いた。深刻な凶作によって食糧が全く足りない。米はタイからの緊急輸入で凌いだ。結局は梅雨が明けぬままに、この夏は終えた。

2007年も空模様は芳しくない。ラニーニャ現象の影響で猛暑のはずが、7月になっても一向に暑くならない。7月の気温は、九州を除く北海道から本州一帯は低温多雨で、平年を0.8~1.7℃も下回った。それが一転、8月になるや酷暑が到来して、16日には館林と多治見市で日本最高気温を更新する40.9℃を観測した。

今年も、まだ梅雨は明けない。このまま不順な天候が続きそうな気配でもある。ラニーニャ現象の発生も、あくまで“予想”に過ぎない。「秋にも発生か」にトーンダウンしていることから、記録的猛暑はあるにせよ長続きせず、不安定な夏になる可能性が高い。

大きな地震ほど風雨の中に少なく穏やかな日和に限って多い。荒天後なら更に多い。歴史に残る被害地震の殆どが、こうした条件の下で起きている。ならば、こうした巡り合わせ(天候不順)の年が最も危ない。(天候の)良し悪しの繰り返しが発震の確率を高めるからだ。

因みに、しばらく静かだった伊豆地方が揺れ始めた。伊豆半島ではなく八丈島だが、7月12日に掲載した雲写真の方向とも完全に一致する。撮影地(栃木)からは真南に当たる。偶然?とはいえ嫌な予感が漂う。この夏、富士火山帯に起因して、やや大きく来なければ良いが‥。