参院選が公示された。自民党はアベノミクスの成果を強調し、経済の更なる発展を約束する。民進党は、格差の拡大や、貧困によって増え続ける30、40代の非婚問題などを取り上げ、アベノミクスの失敗を追及する。
ある意味どちらも正しい。だが不可解な点も多い。安倍、岡田のご両人とも貧困を知らない。安倍総理は政界のサラブレッドであり、岡田代表はイオングループ総帥の御曹司である。100円ショップでの買い物や立ち食いそばの味さえ知らないであろう“究極のお坊っちゃま”に、どれだけ期待できようか。
貧困が止まらない。義援金も、世界の恵まれない〇〇〇から、日本の〇〇に置き換えられている。エズラヴォーケルが唱えた「ジャパン、アズ、ナンバーワン」も遠い昔で、今や、これまで見下していた国々からも同情を買っている。
大学生は約半数が奨学金を借り受け、生活費捻出のために複数のアルバイトを掛け持ちする。アルバイト禁止だった高校も次々と解禁し、近頃では中学年はおろか小学生までいるという。山田太郎の歌ではないが「新聞少年」さえ現実になっているのだ。
古来より「今の若い者は!」が定番とはいえ、最近は何かおかしい。老若の思考が完全に逆転している。止むに止まれぬ若者のアルバイトを「勉強もしないで」と決め付け、やっとの思いで調達したリサイクルでの廉価な家電や衣料品を「きたない」や「情けない」といって嘆く。一体、誰がこんな世の中にしたのか。
彼(女)らの、自分達が苦労したから今日がある、と思うのは本人のおごりで、実は苦労なんてしていない。団塊の世代で自力で学校へ行った者がどれだけいただろうか。ゼロではないものの大半は親がかりだったのではないか。高度成長だって戦後生まれ世代の力ではない。先人(戦前生まれ)の敷いたレールの上をタダ乗りしていただけに過ぎない。
貧困は深刻だが光明もある。「3代目のジンクス」と言うように、明治の先代が種まきし、大正から昭和の2代目が実らせたものの、戦後生まれで3代目の放蕩息子が食い潰したとするなら、それはそれで原点回帰を意味する。そう、新たな種まきが可能になった、ということだ。
英国は国民投票でEUからの離脱を決定した。金融パニックの引き金にも成りかねず、その影響は計り知れない。1929年の大恐慌は世界経済を奈落の底に突き落とした。日本でも企業倒産が相次ぎ街中は失業者で溢れた。老若男女を問わず栄養失調が蔓延した。
万一、こうした状況が再来したらどうなるだろう。衣食住に事欠いたことのない面々にはまず耐えられまい。しかし貧しい中で生きる術を心得ている者にはさほど大きな問題ではない。グルメ自慢の見栄はり族と違って何でも食える。何処でも寝られる。生命力は格段に強い。
自分探し、なんて悠長なことも、豊かさの中では絶対に成し得ない。どん底を味わってこそ気付くことも多い。失うものがないなら、もう怖いものは何もない。這い上がろうとすることで豊かな創造力が身に付く。貧しさは原点に辿り着く近道である。やはり貧困に勝る力はない。
ある意味どちらも正しい。だが不可解な点も多い。安倍、岡田のご両人とも貧困を知らない。安倍総理は政界のサラブレッドであり、岡田代表はイオングループ総帥の御曹司である。100円ショップでの買い物や立ち食いそばの味さえ知らないであろう“究極のお坊っちゃま”に、どれだけ期待できようか。
貧困が止まらない。義援金も、世界の恵まれない〇〇〇から、日本の〇〇に置き換えられている。エズラヴォーケルが唱えた「ジャパン、アズ、ナンバーワン」も遠い昔で、今や、これまで見下していた国々からも同情を買っている。
大学生は約半数が奨学金を借り受け、生活費捻出のために複数のアルバイトを掛け持ちする。アルバイト禁止だった高校も次々と解禁し、近頃では中学年はおろか小学生までいるという。山田太郎の歌ではないが「新聞少年」さえ現実になっているのだ。
古来より「今の若い者は!」が定番とはいえ、最近は何かおかしい。老若の思考が完全に逆転している。止むに止まれぬ若者のアルバイトを「勉強もしないで」と決め付け、やっとの思いで調達したリサイクルでの廉価な家電や衣料品を「きたない」や「情けない」といって嘆く。一体、誰がこんな世の中にしたのか。
彼(女)らの、自分達が苦労したから今日がある、と思うのは本人のおごりで、実は苦労なんてしていない。団塊の世代で自力で学校へ行った者がどれだけいただろうか。ゼロではないものの大半は親がかりだったのではないか。高度成長だって戦後生まれ世代の力ではない。先人(戦前生まれ)の敷いたレールの上をタダ乗りしていただけに過ぎない。
貧困は深刻だが光明もある。「3代目のジンクス」と言うように、明治の先代が種まきし、大正から昭和の2代目が実らせたものの、戦後生まれで3代目の放蕩息子が食い潰したとするなら、それはそれで原点回帰を意味する。そう、新たな種まきが可能になった、ということだ。
英国は国民投票でEUからの離脱を決定した。金融パニックの引き金にも成りかねず、その影響は計り知れない。1929年の大恐慌は世界経済を奈落の底に突き落とした。日本でも企業倒産が相次ぎ街中は失業者で溢れた。老若男女を問わず栄養失調が蔓延した。
万一、こうした状況が再来したらどうなるだろう。衣食住に事欠いたことのない面々にはまず耐えられまい。しかし貧しい中で生きる術を心得ている者にはさほど大きな問題ではない。グルメ自慢の見栄はり族と違って何でも食える。何処でも寝られる。生命力は格段に強い。
自分探し、なんて悠長なことも、豊かさの中では絶対に成し得ない。どん底を味わってこそ気付くことも多い。失うものがないなら、もう怖いものは何もない。這い上がろうとすることで豊かな創造力が身に付く。貧しさは原点に辿り着く近道である。やはり貧困に勝る力はない。