

‥ ‥ ‥ ‥ ‥
既述(3月20日)通り桜の季節には大地震が少ない。あっても開花前後と思われ、歴史を遡っても満開時の大地震は無いに等しい。今日は昼前、東南海地震が危惧される和歌山沖を震源にM6クラスの地震があり、近畿から東海地方に緊急地震速報が出たが、最大でも震度4で収まり事なきを得た。
やはり自然が生態に配慮するのか、この時期が穏やかなのを知って生体側が本能的に行動するのかは不明ながら、いずれにせよM7を超えるような大地震がないのだ。例外は2011年4月7日の宮城沖地震だが、東日本大震災の余震であり、桜が満開であったかどうかは定かでない。
だが安心は早い。開花の前後にせよ、4月に大地震があるなら巨大地震の前触れである可能性が高い。この季節の大地震をみると‥。
☆過去、4月中旬までに発生したM7超の地震
★その後、日本列島で発生した巨大地震
☆1677年、04月13日、延宝八戸沖地震、M8.0
★1677年、11月04日、延宝房総沖地震、M8.5
※福島から千葉に津波被害、犠牲者500~600
☆1700年、04月15日、壱岐対馬地震、M7.3
★1703年、12月31日、元禄地震、M8.2
※関東南部で津波被害甚大、鸚鵡籠中では犠牲者20万人説も
☆1968年、04月01日、日向灘地震、M7.5
★1968年、05月16日、十勝沖地震、M8.3
※三陸沖、津波高5m.犠牲者52名
☆2011年、04月07日、宮城沖地震、M7.2
★東日本大震災の余震
元禄地震は3年後だが、延宝房総沖地震と十勝沖地震は、いずれも同じ年に起きている。しかも、発生地点は遠く離れ、歴史に名を残す巨大地震である。
大地震だけではない。火山噴火も桜が開花の季節は少ない。つい先日も霧島連山の硫黄山で火山噴火警報が解除されたように、この時期は穏やかになる傾向にある。昨年も、この時期までは比較的穏やかだった。それが5月に入るや様相は一変した。
先ず5月3日に箱根山で噴火情報が発令された。その後、22日に浅間山で、29日には口永良部島の新岳が爆発的噴火を起こした。以降も、9月に桜島で爆発的噴火、阿蘇山で噴火と続き、11月には霧島で火山性地震が急増していた。
偶然なのか必然なのかは分からない。人類の歴史など地球時間では一瞬であり、僅か千年での結論に合理性はないだろう。だが、まだ我々には知らないことが多い。如何に文明社会とはいえ、人類は退化した機能を科学で補おうとしているに過ぎず、こと地震予知に関しては、自然界の方が遥かに進化しているのかも知れない。