浅間山で小規模な噴火があった模様だ。2009年以来6年ぶりの噴火だが、言わずと知れた、浅間山は最も危険な火山の一つだ。天明年間の1783年の大噴火では甚大な被害を出している。長年、天明の大飢饉も、この影響とされてきた。だが、飢饉が噴火前から始まっていたことから懐疑的になってはいるが断定は出来ない。
この夏、過去最強のエルニーニョ現象が話題になる。1993年には冷夏による凶作でタイ米が主食になった。秋には伊勢湾台風に匹敵する930hpの大型台風が南九州に上陸して大きな被害を出している。エルニーニョの時期は冷夏や台風のみならず地震も火山噴火も増える傾向にあるようだ。だったら火山噴火とエルニーニョの関連だって否定出来ない。どちらが先かは問題ではない。浅間山の大噴火と天明の大飢饉だって繋がっているのではないか。なにせ地震と火山噴火の因果関係だって解明されたのは最近のことなのだ。
今のところ浅間山の噴火は規模的に小さい。だが心配事がある。浅間山もそうだが、草津白根山に箱根山と噴火警戒情報が特定の場所に相次ぐ。特定の場所とはフォッサマグナのことだ。そう、最大規模の内陸地震が危惧される中央地溝帯に位置しているのだ。そして最高峰は富士山でもある。
巨大地震と火山噴火が相関し、エルニーニョが冷夏や大型台風を引き寄せるのなら、我々は歴史的にも希な危機的状況下に置かれている。
こうした中、中部電力は、予想される東海地震の震央域にあって、フォッサマグナの最危険地帯に立地する浜岡原発三号機の審査申請を出した。予想される津波高19mをクリアすべく22mの防潮堤を築くから安全だという。このニュースを聞いた多くは呆れて開いた口がふさがらないのではないか。津波に高さ制限はない。