プロ野球の交流戦も終盤に差し掛かった。大方の予想通り、今年も、ややパリーグが優勢だ。こうした中、巨人戦の客入りが、かんばしくない。取り分け、パリーグのホームが顕著だ。
昨日は札幌ドームで日本ハム対巨人戦が行われた。かつて北海道は巨人人気一色だったが、日本ハムの札幌移転に伴い形勢は逆転する。それでも巨人人気は健在のはずだった。それがこの数年、客足が伸びない。昨日の試合の観客数は25.365人だ。これは昨年の札幌ドームの平均観客数、26.358人に千人も及ばない。交流戦の主旨は、セリーグ人気にあやかったパリーグ救済のはずだ。それが実状は逆転し、巨人戦に足を引っ張られている。
巨人人気の凋落にはいくつかの要因がある。まずファンサービスの欠落だ。いまでこそ少し変わったが、ファン無視は突出していた。試合後は、サイン帳を差し出す子供達をかき分けて駐車場へまっしぐらで、高級外車で走り去っていった。スキャンダルの連鎖も凄い。不正供与に脱税、女性問題に暴力沙汰と、青少年の模範? が目白押しだ。しかも処分がない。涌井やダルビッシュなど数ヵ月の謹慎処分を食った他球団とは大違いだ。
東京ドームでの巨人戦をTVで観て思うのだが、ネット裏の様子が他球場とは全く違う。いつでも中高年のグレーのスーツ族がズラリと並ぶ。そして、ピンチでもチャンスでも表情を全く変えない。能面の如く観戦している。オーバーアクションで声援する他球場との違いから、彼らが接待客であることは容易に想像が出来る。
最近は巨人戦の招待券の人気がない。東京は元より東北出身者が多い。そのせいか楽天戦の人気が高い。巨人戦は、渋々で、千葉マリンのロッテ対楽天戦の方が喜ばれる。
アウェーでの不人気がホームに及ぶとき、巨人は第二の近鉄になるのではないか。ただし、受け入れ先があればの話だが。