陸上競歩20kで鈴木雄介が1時間16分36秒の世界最高記録を出した。マラソンの重松以来50年ぶりの快挙だが、世界に程遠い陸上競技で出したことに意義がある。

一方、陸の対抗馬、競泳の日本選手権が7日から始まる。五輪の狭間だが、今年は記録的にも大いに期待できそうだ。
まず男子が強い。入江は背泳で高速水着時代のアーロンピアソルの世界記録にどこまで迫れるか。萩野は、今やロクテやフェルプスを凌ぐ第一人者だ。破れないまでも肉薄するのではないか。記録的には難しいが、バタフライ得意の瀬戸もいる。平泳ぎは、山口の不振は痛いが、小関や若手大型スイマーが控える。200mは山口の保持する世界記録に挑戦して欲しい。

女子は寺川の引退が痛い。背泳に人材が足りない。平泳ぎに、渡部、金藤、ロンドン五輪メダリストの鈴木、それにホープの今井らかひしめくのに、お家芸が寂しい。バタフライは体調さえ万全なら星の独壇場か。個人メドレーは400mが期待もてる。あの田島の日本記録を15年ぶりに更新できるか。

関心は薄いが、個人的な大注目は男子の自由形だ。世界から最も取り残された種目だが、萩野の登場によって、底上げが顕著だ。取り分け、ノーマークの100mが面白い。世界からは遠い種目だが、十年前には50秒すら切れなかった種目に、48秒台を何人もが出している。塩浦のみならず、誰かが47秒台に突入すれば、メドレーリレーは、リオ、そして東京へと続く有力種目となる。女子は上田の記録54秒00を早く破って52秒台を狙える若手の出現が待たれる。
ともあれ、頑張れ水泳ニッポン!