以前、江川卓にこんな質問をしたことがある。
── 自分が想像している以上の存在感と言動によって、周りが勝手に動いてしまうことについてどう思うか?
江川は苦笑いしながらも、こう答えた。
「自分の発言が切り取られてしまい、ニュアンスが変わってしまうことに戸惑いを感じていました」
江川という存在は、言うなれば太陽だった。強烈に照らす光を求めて人々が集まってくる。ただ、常夏の太陽のようにいつも燦々と輝くのではなく、時に雲に覆われてしまう。それは進路という分岐点になると必ず大人たちが介在し、本人の意思とは関係なく周りに影響を与えてしまう。
慶應大を不合格となった江川卓は法政大の二部を受験し合格を勝ちとった