神社には、色々な社格があるが
それぞれの国の一番格の高い神社を一宮と言う。
また特定地域の神社の祭神を一同に集めて祀ったものを総社と言う。
どちらも土地の記憶として現在でも地名が残り、総社の中に当然一宮も含まれる場合もある。
最近総社を目的として、相模の六所神社を参拝したことをスタートにして総社巡りも初めているが
その前から一宮は参拝している。
武蔵國一宮は、大宮にある氷川神社と氷川女体神社の2社として
全国一の宮会加盟社にある一覧でも、そこで発行する御朱印帳にもこの2社が書かれているので
疑うこともなかったが、色々と調べていくとちょっと気になる点が出てきた。
また渋谷申博著の諸国神社一宮・二宮・三宮と言う本にも、氷川神社が一宮として書かれていたが
その記載を読むと疑問が出てきた。
現在の一宮は氷川神社が通説と前置きしたあと、本来の一宮は多摩にある小野神社で
氷川神社は三宮と書かれている。この理由は、吾妻鏡の記述からも確認できるそうだ。
今回、武蔵の総社大國魂神社を参拝したことで、そこに集めた6社を確認してみると
一宮は小野、二宮は氷川とあり、ここでは一宮が小野神社であることが明確になっている。
それぞれの歴史をみても、小野神社の創建は第3代安寧天皇、氷川神社は第5代孝昭天皇と小野神社の方が古いようだ。
都が江戸だったことを考えると、当時府中と大宮では、府中の方が発展していただろうが、時が移り
現在の神社のイメージからすると、比較にならないぐらい氷川神社の方が規模も大きく、一宮であることを疑わない風格だ。
さて小野神社、車だと大國魂神社からすぐの場所にあるが
この小野神社、多摩川の氾濫で遷座を繰り返し
2社に分祀されたそうだ。
まず、分祀された小さい方に行ってみた。
これは、ナビの入力間違いでたまたま来てしまったのだが、正直こうでもしないとまず参拝する機会はない神社だ。
どうも御朱印は、別の神社でもらえるらしいが、これは次回の宿題になった。
そして目指す一宮を誇らしげに掲げる本社側へ
多摩川を渡り、聖蹟桜ヶ丘駅近くにある。
翌日のお祭りを前に、地元の有志が集まり楽しそうに飲んでいた。
流石に16時も過ぎると明らかに暗くなり、灯篭に灯る日がとても雰囲気を出している。
御朱印を頂きたい旨社務所に行くと、神主は不在?で書置きしかないとのことだった。
用意されているサイズは通常の神社用御朱印帳の大きさで、一宮御朱印帳に空きスペースに書いてもらいたかったが
ここもまたゆっくり参拝しろと言うことなのだろう・・・