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今日はもう1つR・シュトラウスの話題を・・・

正式には、「大管弦楽のための日本の皇紀2600年に寄せる祝典曲」と翻訳すらしいですが、私は単に「R・シュトラウスが日本を祝った2600年の曲」って覚えています。
日本の皇紀2600年を祝うイベントの1つに演奏会が計画され、6カ国に作曲を依頼したうちの1曲です(アメリカは断っています、当然ですね)。R・シュトラウスですから当然同盟国のドイツからの提供、如何にこの時期ドイツとの親交が深かったか窺えます。依頼を受けたゲッペルスは、その時期別の作曲をしていたR・シュトラウスに対し強引にこの作曲を命じた様です。
約14分程度の曲で、下記の5つの部分から構成されてようです。連続演奏されます。
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曲の構成からも、海に囲まれ、桜がきれいで、火山と言えば富士山、そしてサムライ、最後に天皇陛下おめでとう・・・日本に関する漠然としたイメージを全部入れ込んだ曲。
ドイツ人の日本イメージって、この程度にしか思っていなかったんでしょうね・・・と推測されます。それにしても日本=サムライのイメージしかないですね。

なぜこの曲を知ったか?ですが、実は大学生の時にテレビ番組でこの曲の演奏を偶然聴いたからなんです。
詳細は覚えていませんが、この曲を演奏するためにR・シュトラウスの子孫等と対面したり、直筆の楽譜を見つけたりと色々奔走し、ドキュメンタリータッチで仕上げられた番組でした。
この曲では音程の違う鐘を14個使うらしいのですが、この選定がキーだった様です。
番組の最後に全曲演奏で締めくくりましたが、演奏は多分読売日本交響楽団だったと思います。指揮者は覚えていません。鐘を打ち鳴らすフィナーレが印象的でした。

当然このようなマニアックな曲は、一般に演奏される機会も少ないし演奏録音も探すのが大変です。そんな中、もう15年ぐらい前に偶然買ったR・シュトラウスの自作自演集の中に入っていた時は正直びっくりしましたね。
録音年から推測すると、多分日本での演奏に先駆けて録音したのだと思います。
バイエルン国立管弦楽団を指揮しています。録音は非常に悪いです。
実際の演奏は、物凄く軽快に淡々と演奏され、あまり気合が入っている感じはしませんね。俗に言うR・シュトラウスのいい加減系の悪い演奏の1つだと感じます。
読売日響の方が物凄く雄大で素晴らしい演奏だっただけに、残念な印象です。

わざわざ探してまで聴く曲では無いと思いますが、こんな曲もあるのだなあ程度に・・・参考にして頂ければと思います。