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マーラーの交響曲の中で一番好きなのはこの曲です。とても難しい曲ですよね。
第一楽章の出だしから、美しいのか、苦しみなのか、はたまた悩みなのかその微妙な旋律・・・演奏するのもさぞ大変だろうと思います。

私はこの曲は、カラヤンの演奏じゃないとだめなんです。珍しく断言します。

マーラー独特の・・・各楽器が個性的な旋律を奏でても、決して目だって飛び出すことがなく、カラヤンの大きな力の中に包み込まれている演奏とでも言いますか・・・・。
聴いていてとても安心感があります。
曲のテンポも、妙に早めたり、遅くしたりせず、心地よい速度の中で、進んでいく彼の解釈が堪らなく好きなのです。
これは、マーラーの解釈からすると邪道なのかもしれませんが・・・・・、彼の演奏を聴いた後で、一般的に評価の高い名演、例えばワルターのウイーンライブでもバーンスタインの数種の録音でも全く入ってきません。

カラヤンがベルリンと築いた20年以上の歴史と親密な関係の集大成、客演程度の演奏ではだめなのだと思います。

私がイメージするこの曲に、熱演とか気合という感性は必要なく。
深い人間関係の中から湧き出る演奏、親密な関係だからこそ出来上がった曲なのだと思います。
完全に自分が描いている曲のイメージと共鳴し、一音一音がまるで自分で指揮しているかの様に聴くことが出来るのです。
1つの曲でここまで引き込まれるのは本当に珍しいと思います。

極めつけは第4楽章、ベルリンフィルの研ぎ澄まされた弦の響き、ザイフェルトのホルンまさに究極!!

カラヤンとベルリンフィルとのコンビの、最後の傑作だと思います。

ディスクはグラモフォンの2種類が市販されています
1979年と1982年9月30日ベルリン芸術週間ライブ版、特に後者のライブ版は凄いですね。

しかし、1982年5月1日ベルリンフィル100周年記念演奏会ライブと1982年8月27日ザルツブルグ音楽祭ライブの2種もとても好きなので、この4つを代わる代わる聴いています。
映像で残っていないのが本当に残念です。