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カラヤンとカール・オルフのつながりは物凄い昔から始まっているのに、膨大なディスコグラフィを探してみても、今回紹介する「時の終わりの劇」1曲しかないのが誠にさびしい。
1942年にベルリン国立で、「カルミナブラーナ」を演奏しているので、その時の録音があればなあと残念に思う。なぜカラヤンは録音しなかったのか?疑問が残ります・・・

さて、彼の唯一の録音、「時の終わりの劇」ですが、曲の始めからオルフワールド全快です。

この曲はあまり知られていないと思うので、簡単に紹介を・・・・・
世界がどの様にして終わりを迎えるか?・・・、についてシンボリックに、黙示録的情景が展開される。
大きく3つの部分に分かれている。
1.シビュラ
2.隠者
3.その日
カラヤンはこの曲の、世界初演になります。そう言う意味でも大変貴重な演奏です。
CDが発売されるまでは本当に貴重版だった様です。

演奏は大変珍しいですね、ケルン放送交響楽団を使っています。
そして相変わらず歌手が凄い・・・、アンナ・トモア=シントウ、クリスタ・ルートヴィッヒ、ペーター・シュライアー・・・・カラヤンと最もなじみの深い名手達が、安定感がある素晴らしい歌声を聴かせています。

また、この曲はオルフの最後の大作にふさわしく数々の楽器(特に打楽器が特徴的)が使われていますが、さすがカラヤンと言えますね。1つ間違えれば、奈落の底に落ちるぐらいの難曲をカラヤンの大きな力で包む込んでいる演奏です。

なかなか難しい曲なので、なじむことも出来ないかも知れませんが、オルフワールドを満喫できると思うので是非聴いてみて欲しいですね。