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ブルックナーの交響曲7番を始めて聴いたのは、多分70年代のカラヤンのレコードだったと思う。
その時は、確かにカラヤンの完璧なまでの演奏に凄いと感じたけど、今ひとつこの曲が、自分に入ってこないと言うか・・・なんとなく好きになれなかった。

それから数年経って、ヨッフム アムステルダム・コンセルトヘボーの演奏会(1986年の来日公演)を教育テレビで放映していた。ヨッフムと言えば、ブルックナー指揮者として大変有名であるが、その当時は、ハイドンのザロモンセットや、カルミナブラーナは良く聴いていたものの、何故かルックナーの演奏は聴いたことが無かった。

椅子に堂々と座り、相当な年を感じさせる容姿だったが、時折立ち上がるなど物凄くエネルギッシュな指揮が印象的だった。スケールが大きくかつ温かみがあるこの演奏は、彼のブルックナーに対する愛情が感じられる名演奏だ。

特に2楽章の終わり部分が印象的だ。ヨッフムは、この楽章のシンバルの部分が曲のクライマックスと考えていたと、インタビューで答えていることが、物凄く興味深い解釈だと思う。
しかし私は、なんと言ってもフィナーレ部分が最も好きだ。感動的な演奏だ。

彼は演奏後、団員に向かって舌を出します。これは演奏に物凄く満足し、照れ隠しの意味だったと思います。
改めて、ブルックナーの曲の奥深さを感じる演奏です。