最近よく、「もったいないなぁ」と思うことがあります。

 

出勤時に、近くの小学校に通う子供達と擦れ違うのですが、何人かの女の子が「大人顔負けだな」と思う格好をしています。

 

ミニスカートにタイツ、ブーツ。

 

「そんなオシャレしてどこ行くの?」

 

なんて、話しかけたくなるくらいの。

 

でもそう言えば、大人のような格好に憧れたなぁー。

 

子供の頃を思い出してみれば、私だけではなく、皆さんもそうだったのではないでしょうか?

 

結べもしないのに、父親のネクタイを首に巻いてピカピカに磨きあげられた革靴をカポカポ履いて歩いてみたり。

 

母親の化粧水をチョチョッとつけてもらって、パタパタホッペを叩いてみたり。

口紅を唇からはみ出るくらい塗って、頭にゲンコツを落とされたり。

 

今にして思うと、「バカだねぇ」と苦笑したくなりますが、子供の頃はそれくらい大人の格好に憧れていたんです。

だから、初めて自分のスーツ、社会人としての自分の靴を身につけられた時の感動はひとしおでした。

 

「ああ、自分も大人になったんだなぁ」

 

なんて、大袈裟に言えば感慨無量だったわけです。

 

今は大人のような服が、子供サイズでも多く販売されています。

きっと子供の頃の私が見たら、「いいなー」とこれ以上ないくらいに羨ましがるだろうと思うのです。

 

けれども。

 

もう充分「いい大人」となってしまっている今の私から見たら、

「あぁー、もったいないぞ」

と思ってしまったりもするのです。

 

子供が大人のような格好をしたら、それはそれで『とても可愛い』です。

 

けれどもこれから先、大人になったらいくらでもすることが出来るのです。

 

大人になってからは、『子供のような格好』をするのには、やはり限界がありますからね。

 

できれば今しか出来ない――。

 

そんな『可愛いオシャレ』も、楽しんで欲しいな、なんて思うのでした。