どうやら私は夕陽が好きなようで、夕焼けが広がる光景によく「ぅわぁぁー」ってなります。
きっと「浜辺で夕陽が沈むまで見ていろ」って言われたら、膝抱えたまま何時間でも見れると思います。
昔から私にはそういう処があって、子供の頃は、動物園で初めてゾウを見た時とか、あまりの衝撃にずーっとずーっと見ていて、気が付いたら家族が近くにおらず、父親が慌てて捜していたというね、そういう事が多々あった子です。
気に入ったものを見ていると、ほんと、周りの声や雑踏なんか、全然聞こえないんですよね。
ところで話しは戻って、夕陽を好きになったのは、高校時代の部活からだと思うんです。
私の通っていた高校は、受かった私が「それどこ?」と言うくらい、同じ市内ですが、山の方にある高校でした。
つまり、凄い「田舎」と言ってもいいくらいの場所にある高校だったんです。
校舎の裏の方には山があって、夕焼けがとても綺麗でした。
部室が校舎の4階にあったので、毎日帰りは沈む夕陽とその夕焼けを見ながら帰っていました。
沈んでいく夕陽は本当に綺麗!
写真撮っておけば良かった、なんて。
今頃よく思ったりするんですけれども。
たぶん高校生の頃の楽しい思い出と相まって、実際以上のきれいな夕刻の光景として、残っているんだと思います。
そして田舎ですから、周りはほんっとに田んぼばっかりだったんですよ。
丁度今頃の時期だったと思うんですが、育った稲がその夕陽の色に染まるとすんごい綺麗でした。
風が吹くと、「サーッ」と揺れた稲がキラキラと光を反射して、こんな身近にこんなにも綺麗な景色があってもいいのか! なんて密かに感動していました。
今の仕事の行き帰りには、残念ながらその風景は無いんです。
家に囲まれた道を帰りながら、仕事で疲れた時は、ぼんやりとその夕陽と夕焼けの景色を思い出したりしている私です。