一番はじめの女神(マー) | インドの神話の世界

一番はじめの女神(マー)

一番はじめの女神(マー)





不死をのぞむ怪物(アスラ)がいた。

水牛の頭をし、名をマヒシャという。
長い苦行の末、満願のときがやってきた。

創造神のブラフマー(梵天)があらわれて、

マヒシャに訊いた。

「願(のぞみ)は?」

「永遠の生命(いのち)が欲しい」

「それだけは聞き届けることは出来ぬ。生命あるもの、なんぴとたりとも死をの
がれることはできぬ」

「それなら・・・・・・オレの生は、おんななるもの、によって閉ざされたい」

『諾』

創造神は去った。

怪物マヒシャは喜んだ。

彼は女をみくびっていた。

自分がかよわい女などにされるわけがないのだ。
  
これで不死になったも同然だ

実際、彼は強大だった。

配下の悪魔の軍勢をひきつれて出撃し、
ライバルの神々の勢力を一掃した。

一方、





世界の片隅に追いやられた神々は、

ヒマラヤのカイラーサ山に住む大神シヴァに、

マヒシャの権力をくじくよう懇願した。

シヴァが立ったが、
マヒシャを負かすことは出来なかった。

夫の危機を見かねて、

奥方のパールワティー女神が出撃した。












ライオンにまたがり、

一千の手に一千の武器を執る戦う女神ドゥルガーと化して。
千の手から繰り出す夫譲りの必殺の武術の腕前。





しかし、

マヒシャはせせら笑った。

余裕をもって攻撃をかわした。

仕方がなかった。

女神は山々の頂上に足を載せ、

美しいサリーの裾をたくし上げた。
真っ白い女神の股間から紅色の花が艶やかに輝いた。
その魅惑的な光景は

怪物の目を奪った。

怪物は金縛りになった
女神はその隙を許さなかった。
三叉戟

(さんしゃげき・・・三股のフォークのような形をした槍)

で怪物を串刺しにした。
曲刀で水牛(マヒシャ)の首を刎ねとばした。

悪魔は運命を成就し滅びた。

・・・・・・・・・・が

平和は戻らなかった。

それ以上の悪夢が襲った。
女神は奥の手とはいえ醜い怪物に己が秘所(ヨーニ)

を見られた羞恥に耐えかね、

真っ黒になったのだ。

ライオンの乗り物も捨て、
出会うもの全てを殺し、

破壊しながら世界を歩き回った。

夫のシヴァは、世界を救うために、

道端に屍体のように横たわった。
女神は、怒りのあまり夫とも知らず、

屍体を踏みつけた。

・・・その瞬間・・・

シヴァの男根(リンガ)は槍のように伸び、

女神の秘所(ヨーニ)を貫いた。
驚いた女神は我に返り、

それが夫のものであることに気づいた。

そして

激しい快感に痺れながら、

気高く微笑んだ。

その貌(かお)は暗黒神(カーリー)の憤怒の表情から、

優しく穏やかなパールワティーのそれに戻っていた。










  ・・・・・・・・こころを鍛える インド より・・・・・・・・・