週末、娘は近所の仲良しのお友達と揃って、浴衣がけで町内の

お祭りに出かけました。

 

程よく風もあり、カラコロならす下駄も軽やかに、いそいそと

それは楽しそうでした。

 

 

がっつり肩上げ/腰上げをしてあります。

腰上げの部分を折り上げることで、おはしょりの見え方を

塩梅よく加減できました。

 

せっかくだから何度でも着よう。

伯母(母の姉)の様子伺いも、浴衣がけで行ったらきっと喜ぶだろな。

よし、そうしよう。

 

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思い出した…

私が大学生の頃。

千駄木の先生のところへ、小唄を習いに行っていました。

クラスメイトに紹介してもらったのですが、80歳を過ぎたおばあちゃん先生。

 - ボケ防止にお弟子をとってる、

 - そういうわけで、おさらい会とかそういう煩わしいのは一切なし

 - ご自身お膝が悪いので、正座での稽古ではなくダイニングテーブル

 - 歌は苦手なので、先生は歌うけど我々が教わるのはお三味線のみ

 - そんなこんなで、お稽古料は格安

基本の音 一の糸の音は、黒電話の受話器をガチャリと取って

 

「 (ツー) この音よ。」

 

そんな先生。

ご主人に先立たれ、お子さんのいらっしゃらない先生は

ポツリポツリ訪ねてくるお弟子と、週2回の姪御さんの訪問が

楽しみ。

とある年、稽古の日がちょうど四万六千日(浅草寺)にあたったので、

ほおずき市で鉢を求めて、その足で稽古に行ったことがありました。

それはそれは喜んでくれて。

季節を運んでくれて嬉しいわぁ、って。

土砂降りの中、浴衣がけで出かけてよかったと思った覚えがあります。

…そういえばお詣りはしなかったな。

この日に行けば、四万六千日分のご利益があるだなんて、なんて

邪(よこしま)な…笑

冷静に考えると、126年分ですって!

なんとまぁ、欲深い話じゃありませんか。

 

…人間臭さ全開、とも思えて何だか笑えます。

 

娘の浴衣がけから、ずいぶん脱線しちゃったな。