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家に帰ると妻が包丁を投げ付けて襲って来た。
どうやらヒステリックを起こしたらしい…。

僕は投げ付けられた包丁を見事に躱し、
近くにあったしゃもじを手に取り構えた…。

(さぁ…来るならこい!!)

そう心で呟いた途端に次はワイングラスとお皿を投げ付けてきた。

しゃもじで防げるはずもなく、僕はちゃぶ台をひっくり返し身を隠した。

(危なかった…。)

ガシャン!!ガシャン!!っと割れるワイングラスやお皿の音がする。お皿に乗っていた今日の料理もぶちまけられた…。

(あ~勿体ない。これだから妻は困る…。)

僕の手には今だにしゃもじしかない!!

ちゃぶ台に身を隠した僕に遠距離攻撃は通用しないと解るや妻は目玉焼きを焼いたばっかりフライパンを持ちゆっくりと近付いて来た…。
(あんなのをくらったら一溜まりもない!!)

僕は咄嗟に跳び起き妻の身体に突進した!!

しゃもじによる突きを繰り出す僕とフライパンで縦に振り落とす妻…。

二人の獲物が交錯する!!

(よしっ!!)

僕は妻の振り落ろしたフライパンを身体に捻りを加え紙一重で躱し、そのまま身体をぶつける様に妻に飛び込んだ!!

抱き締める為じゃない…。
仕留める為だ!!

僕のしゃもじがその勢いを殺さずに妻の首を捕らえる!!

(勝った!!)
そう思った瞬間っ!!

僕のしゃもじが見事に弾かれた!!

何が起こったか!?
確かに俺は仕留めたはず…。

妻はにやにやと勝ち誇った様に近付いて来た。もう一方の手にまな板を隠し持っていたのだ!!

(しまった!!)

そして妻はまな板とフライパンを放り出してこう言った『おかえりなさい。貴方…。』

僕は夢から目が覚めていた…。