通りゃんせ

 

ペチャンコ Yesterday

カラカラ カラーン!

思い通りにゃ通りゃんせ

 

ここはどこの細道じゃ

天神様の細道じゃ

 

カラッポ Today

スカスカ スカ-ン!

思い通りにゃ通りゃんせ

 

ちょっと通して下しゃんせ

御用のない者と通しゃせぬ

 

ポンコツ Tomorrow

パカパカ パカーン!

思い通りにゃ通りゃんせ

 

この子の七つのお祝いに

お札を納めに参ります

 

行きはよいよい帰りは恐い

恐いながらも通りゃんせ

 

 PRISONER

 

泥酔の海に浮かんでる

僕の遣る瀬無い神経

薬をたらふく胃袋に詰め込んだら

僕の憂鬱は眠っちまった

 

虚飾のガラスに囲まれてる

僕のツギハギだらけの虚栄

不整脈な心臓の波音を立てて

僕に虚しさを刻んでく

 

喪失の夜に喚いてる

僕の臆病な欲求不満

フィクションの明日が昨日に絡まって

僕の未来は消えちまった

 

分解しながら沈んでく

僕の意味不明の感情

セロテープで辛うじて繋がってる

僕の不埒な理性とやら

 

いくら願ったところで

なにも叶いはしなかった

 

いくら祈ったところで

なにも変わりはしなかった

 

 冬春夏秋

 

冬の夜

雪いつまでも積もりゆく

春の夜

雨どこまでも降り続く

 

尻込みする僕を

無理矢理引き摺りだして

君は何も言わずに

長い夜に溶けてゆく

 

渚にて虚ろな希みを洗い流し

立ち止まり煙草を蒸かして

しばしの眠りを貪って

僅かな温もりに身を任す

 

夏の夜

情とめどなく湧き出づる

秋の夜

熱かぎりなく吹き荒れる

 

忘却した刻を

否応無しに引っ張り出して

君は突然に来て

長い夜に去ってゆく

 

誰にとて何気に涙が毀れ出し

遣り切れなさに戸惑いながら

理由なき寂しさを

胸の奥にひた隠してる