Drek&The Dominosの”Layla”は有名な曲である。
ClaptonのPattiへの募る恋慕を歌った名曲と語り告げられている。
この曲のピアノ・コーダの演奏は
Duan AllmanとEric Claptonのギターの掛け合いと共に印象に残っている。
ピアノ・コーダはドラムスのジム・ゴードンが
作曲者としてレコードにはクレジットされている。
実はこのピアノ・コーダはジム・ゴードンの作曲ではないのである。
ジム・ゴードンは1960年代後半から1970年代にかけて
最も人気のあったセッションドラマーの一人であり、
多くの著名なミュージシャンと共にアルバムを録音している。
ザ・ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』、
ザ・バーズの『名うてのバード兄弟』、
デイブ・メイソンの『アローン・トゥゲザー』等に参加している。
1969年と70年、
ゴードンはデラニー&ボニーのバックバンドとしてツアーに参加した。
当時、バンドにはEric Claptonも参加していて
Drek&The Dominosのドラマーとして参加する。
ジムはそのピアノのメロディーを元恋人のリタ・クーリッジから盗んだ。
彼女の姉のプリシラ・クーリッジとブッカー・T・ジョーンズの
アルバム『Chronicles』で発表されたタイムという曲で
リタ・クーリッジが作曲したピアノ・コーダだったのだ。
統合失調症を患い母親の声を含む幻聴が聞こえるようになった。
1983年、母親殺しの罪で逮捕された。
結局ジム・ゴードンは2023年3月13日、77歳で
精神科の刑務所であるカリフォルニア医療施設に収監されたまま、生涯を終えた。