西田佐知子という歌手の現役時代を僕は全く知らない。

しかし後年西田佐知子という歌手に僕は魅了される。

ご存じかも知れないが彼女は関口宏の妻である。

彼女は1961年の「コーヒールンバ」の大ヒットで有名になる。

翌年「アカシアの雨がやむとき」がレコード大賞特別賞を受賞する。

この曲は60年安保当時の世相を表現するテーマ曲のように扱われており、そのハスキーで退廃的な魅力に満ちた歌声は現在でもニュース映像のBGMなどで使用されることがある。

なぜか僕の心の琴線に触れたのである。

だからこの曲が録音されたのは60年で62年にヒットしたことになる。

 

 西田佐知子 「アカシアの雨がやむとき」

 

 

西田佐知子といえば「女の意地」、「東京ブルース」なども有名である。

特に東京ブルースの水木かおるの詞に僕はヤラれた。

都会に暮らす女の薄っ平な悲哀を見事に表現しているのだ。

 

  西田佐知子 「東京ブルース」

 

 

ついでに僕の心にも残っている歌謡曲をひとつふたつ・・

 

「カスバの女」 青江三奈、ちあきなおみ、藤圭子

 

 

青山ミチという歌手が昔いた。

父親が在日米軍のアメリカ兵で母親が日本人の混血だったと思う。

父親はアメリカに帰国して生き別れになっていた。

「涙の太陽」という曲を小ヒットさせた。

僕はてっきり安西マリアのオリジナルヒット曲だと思っていた。

この曲だけじゃないのであった。

実はGSのヴィレッジ・シンガーズのヒット曲「亜麻色の髪の乙女」も

曲名を変えて青山ミチのオリジナルだったのである。

1966年11月に覚醒剤で逮捕され、レコードの発売がお蔵入りとなったのである。

 

 青山ミチ 「風吹く丘で」