深く突き刺さった刃の傷跡を
胸の奥にしまい込んだ
遣る瀬無さを堪え切れず
僕らは悪さを繰り返した

物分かりの良さそうなしたり顔の
善人ぶった大人達が許せなかった
胸の抄くような憂さ晴らしを探して
僕らは路地裏に屯した

煙草を蒸かし唾を吐いた
心が渇いて酒を呷った

灼けつくような都会の焦燥に
消え入りそうな自分の存在
病んだ心はさらに蝕まれて
僕らは灰色に溶けていった

塗り固められた虚栄の果てに
嘘と本当の見分けがつかなくなった
ただ徒に身を任せて
僕らは意味のない化石になった

希望が消えて夢を捨てた
言葉を失くし詩を忘れた