ララ、リル、ルル、レロ


緋色のララ

瑠璃色のリル

綿引の羽音が頬を撫でる

肌を掏り抜けていく途方

酔い潰れた道化が臆病に笑う


枕元のSoutherncomfort

Maybe! Maybe! Maybe!


密室のルル

空室のレロ

ノブのない扉が記憶を閉じる

皮膚を剥がれていく涙痕

蘇れない慟哭が懺悔をしてる


灰皿のMarlboloの煙

Maybe! Maybe! Maybe!



Look Out


君の瞳、嘘をついて笑ってる

華奢な背中、木枯らしの中縮こまる


冬の朝、失意降り散る冬の陽に

天の闇、白夜舞い降りて天の果て


君の涙、憐み誘って詠ってる

生きる力、赤子にさえも劣ってる


春の朝、霧立ち込める春の雨

空の色、楽しいふりして空の灰


君の軀、悩ましくて卑猥らしい

微酔の色香、愛が欲しいと僕を抱く


夏の宵、熱に魘され夏の風

海の碧、錨に沈めて海の底


君の吐息、闇を翔んで夜を舞う

衣擦れの音、囁くように僕に泣く


秋の宵、儚く消える秋の翳

君のこと、昨日と別れた僕のこと



少年の詩


深く突き刺さった刃の傷跡を

胸の奥にしまい込んだ

遣る瀬無さを堪え切れずに

僕らは悪さを繰り返した


物分かりの良さそうなしたり顔の

善人ぶった大人達が許せなかった

胸の抄くような憂さ晴らしを探して

僕らは路地裏に屯した


煙草を蒸かし唾を吐いた

心が渇いて酒を呷った


灼けつくような都会の焦燥に

消え入りそうな自分の存在

病んだ心はさらに蝕まれて

僕らは灰色に溶けていった


塗り固められた虚栄の果てに

嘘と本当の見分けがつかなくなった

ただ徒に身を任せて

僕らは意味のない化石になった


言葉を失くし詩を忘れた

希が消えて夢を捨てた


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