ユニクロやGUを展開するファーストリテイリングの業績が、好調に伸びています。
2026年8月期の売上収益は約3兆9,633億円。営業利益も過去最高を更新しました。
さらに、2027年8月期には売上収益4兆円を超える見通しです。
ユニクロといえば、今や日本だけでなく世界中で知られるブランド。
今回は、ファーストリテイリングの最新決算から、海外での成長や今後の課題について見ていきます!
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ファーストリテイリングが5期連続で過去最高業績を更新!
まずは、2026年8月期の業績を確認してみましょう。
| 項目 | 2026年8月期 | 前年比 |
|---|---|---|
| 売上収益 | 3兆9,633億円 | +16.6% |
| 営業利益 | 7,431億円 | +31.7% |
※ファーストリテイリングの連結業績
売上収益は前年比16.6%増、営業利益は31.7%増となりました。
これで、5期連続の過去最高業績です。
10年前の2016年8月期と比べると、売上収益は約2.2倍、営業利益は約5.8倍に拡大しています。
そして2027年8月期には、売上収益4兆4,500億円、営業利益8,300億円を見込んでいます。
ユニクロを中心に、ファーストリテイリングの成長はまだ続きそうですね。
ユニクロは海外での売上が国内の2倍以上に!
今回の決算で注目したいのが、海外事業の成長です。
ユニクロ事業の売上収益は、国内が1兆848億円だったのに対し、海外は2兆4,111億円。
海外の売上は国内の2倍以上になっています。
特に好調なのが、北米と欧州です。
| 地域 | 売上収益 | 前年比 |
|---|---|---|
| 北米 | 3,649億円 | +34.6% |
| 欧州 | 5,126億円 | +38.7% |
北米と欧州を合わせると、売上収益は8,776億円。
中華圏や韓国、東南アジアなどを含む地域を初めて上回りました。
今や欧米は、ユニクロにとって海外最大の市場となっています。
実は、北米事業は2021年8月期まで赤字が続いていました。
それが、店舗の見直しやコスト削減、在庫管理の改善などを進め、2022年8月期に黒字化。
その後も成長を続け、現在の好業績につながっています。
なぜ欧米でユニクロが伸びているの?
では、これまで苦戦していた欧米で、なぜユニクロは成長できたのでしょうか。
大きなポイントは、現地の暮らしに合わせた商品展開と、ブランドの認知度向上にあるようです。
たとえば、バレルパンツやスウェットなど、トレンドを取り入れた商品が新しい顧客を呼び込んでいます。
また、値引きを抑えることで、利益率も改善しました。
さらに、ユニクロは現地の生活習慣に合わせた商品開発にも取り組んでいます。
欧米では、半袖Tシャツを冬でもアウターの下に着る人が多いことから、通年で販売。年間を通して売れる定番商品になっています。
日本で人気の商品をそのまま海外に持ち込むのではなく、現地の暮らしに合わせて売り方や商品構成を工夫しているんですね。
そして、もうひとつ重要なのが旗艦店です。
ユニクロは2006年にニューヨークのソーホーに店舗を出店して以来、旗艦店をブランドの魅力を伝える重要な場所として位置付けてきました。
単に商品を販売するだけでなく、ユニクロというブランドそのものを知ってもらうための店舗というわけです。
こうした取り組みが、海外での成長を支えていると考えられます。
円安は追い風。でも、国内事業には課題も
もちろん、好調な業績のすべてが商品の人気だけによるものではありません。
今回の業績には、円安の影響もありました。
2026年8月期は、為替の変動が連結売上収益を4.4%押し上げています。
海外で稼いだ利益を円に換算すると、円安によって金額が大きくなるためです。
一方で、円安にはマイナス面もあります。
国内では商品の調達コストが上昇するため、利益を圧迫する要因にもなります。
ファーストリテイリングは、2027年8月期の国内ユニクロ事業について、利益は前年並みになると予想しています。
海外事業が大きく伸びる一方、国内ではコストへの対応も重要になりそうです。
次の成長を支えるのは東南アジアとGU
今後の成長地域として期待されているのが、東南アジアです。
東南アジア・インド・豪州地区の売上収益は、すでに6,000億円規模にまで拡大しています。
タイでは売上収益が1,000億円を突破しました。
今後は、各国の暮らしに合わせた商品開発やブランドづくりを強化し、2027年8月期には同地区で30店舗を出店する計画です。
また、グループのもうひとつの柱であるGUも、中長期的には売上収益1兆円を目指しています。
ただし、2026年8月期のGUの売上収益は3,367億円で、前年比1.8%増にとどまりました。
そこで、2026年秋冬から商品を全面的に刷新し、立て直しを進めています。
ユニクロの海外成長に加えて、GUがどこまで伸びていくのかも注目したいところです。
柳井正氏が考える最大の経営課題は「人材育成」
ここまで見ると、ファーストリテイリングは順調そのものに思えます。
しかし、柳井正氏が今後の成長に向けて最も重要だと考えているのは、経営者の育成です。
同社では、店舗ごとに自分たちで考えて商売を進める「個店経営」を推進しています。
そのためには、店舗を任せられる優秀な人材が欠かせません。
柳井氏は、現状では経営者の数が足りないと認めており、旗艦店を運営できるレベルの人材を100人以上育てる計画を立てています。
その取り組みのひとつが、2026年9月の人事です。
ユニクロ銀座店の幸田勇紀店長が、店長を続けながら執行役員に就任しました。現役の店長が執行役員を兼任するのは、グループで初めてのことです。
幸田氏はニューヨーク5番街店の店長も務めた経験があり、現在はグローバル営業教育責任者を担っています。
また、柳井氏は優秀な人材を確保するため、社員の報酬を引き上げていく考えも示しています。
会社が大きく成長するほど、それを支える人材の確保や育成が重要になるということですね。
まとめ:売上高10兆円に向けて、ユニクロは次の成長段階へ
ファーストリテイリングの2026年8月期は、売上収益3兆9,633億円、営業利益7,431億円と、5期連続で過去最高を更新しました。
特に海外ユニクロ事業の成長が目立ち、北米・欧州は新しい顧客の獲得や利益率の改善によって、大きく業績を伸ばしています。
今後は東南アジアでの出店拡大や、GUの成長も期待されます。
一方で、柳井氏が重要な課題として挙げているのが、次の成長を担う経営者の育成です。
売上収益10兆円という目標に向けて、商品や店舗を増やすだけでなく、それぞれの地域や店舗を任せられる人材を育てられるかどうかも重要になりそうです。
これからのユニクロがどのように成長していくのか、引き続き注目したいですね。
【参考記事】
ITmedia ビジネスオンライン:ユニクロ絶好調「売上高10兆円」が視野に入ったファストリ、柳井氏が挙げる「最大の経営課題」
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