こんばんは

今日も{80年代未聴の名盤を聴くという試み}。
まだいきます。

今日は大物アーティスト、ジョン・レノン

ジョンの作品をちゃんと聴いてないなんて洋楽ファンの風上にも置けないのでまずは最後のオリジナル・アルバムを聴いてみます。

★今日のテーマは↓です★

例)タイトルキーワードを書く
★{80年代未聴の名盤を聴くという試み}★

◆アルバムの感想(1980年代)★
・アーティスト名:John Lennon / Yoko Ono
・アルバム名:Double Fantasy
・リリース日:1980年11月17日

 

 

 

 

はじめに

 

毎回この企画、同じ事を書いてますがジョン・レノンのアルバムでまともに聴きこんだものは一枚もありません。
といっても長年洋楽ファンをやっているのでヒット曲は大概知ってます。

今作は1975年のロックン・ロール(Rock 'n' Roll)から5年振りのアルバム。

これだけ前作から期間が空いた表向きの理由は1975年に息子ショーンが誕生したことによる育児休業ですが、音楽業界から距離を置いて自分自身を見つめ直すというのが大きな理由のようでした。

そしてジョンが射殺されたため最後のオリジナル・アルバムとなりました。

ジョンとヨーコのキスシーンが印象的なこのアルバム。
アルバム・タイトル通りジョンとヨーコの二人の幻想というか夢が託されているのか。
聴いてみようと思います。


まずは率直なキーワードからです。

1. 1曲目のジョンの声が聴こえた時からやっぱり良いなぁという気分になる
2. 2曲目以降のオノ・ヨーコの曲はなんだろう。味のある?素人の曲って感じ。
3. 「抱いて・・・」とはいる声はコメントしがたい...
4. ヨーコの曲はアルバム通して風変りでツッコミどころ満載。
5. ヨーコの曲のせいもあるがジョンの曲の良さが際立つ。
6. 5曲目の[I'm Losing You]と6曲目[I'm Moving On]なんかは夫婦揃って寺尾聰を思わせる。寺尾聡が後追いか。
7. 8曲目のジョンの[Wathching The Wheels]を聴くと泣けてくる
8. ジョンの歌の歌詞はわかりやすいようで色々な捉え方ができるのが魅力


といったところです。

 

 

ヨーコの曲について

 

このアルバムの魅力はジョンの曲はさすが良い曲揃いなのですが、そこに挟まれるヨーコの曲のバラエティ豊かさや振り幅がすごい。

1曲目の[Kiss Kiss Kiss]は今の時代に聴いてもインパクト大です。
誰かと一緒に聴くなんてことは出来ない位恥ずかしい。
海外ではどのように聴かれたのかが気になる。

4曲目の[Give Me Something]は歌謡曲にキテレツなヨーコのヴォーカルの曲。

11曲目の[Beautiful Boys]は中島みゆきっぽい暗いフォークソングの世界に行ってしまっている。

そして最後の曲はヨーコの[Hard Times Are Over]
ここでヨーコは辛い日々は終わったと歌う。
ジョンの最後のオリジナル・アルバムの最終曲が、ジョンの最後をある意味象徴しているようなところが苦々しかったりします。

ヨーコの生まれた育った環境は良く知りませんが、エキセントリックなヴォーカルが突拍子なく入るものの、彼女のベースは歌謡曲ということがわかりました。

歌が上手い訳ではないし、正直大した曲達ではないとは思うのですが、インパクトだけは残してくれます。

ジョンの作品でもありながらヨーコの曲の感想がぼろぼろと出てくる、これがオノ・ヨーコ・マジックか。

ヨーコは生粋のミュージシャンではなく前衛芸術家なので音楽的な評価をするには難しい人だと思います。

 

 

 

ジョンの曲について

 

そんなヨーコのエキセントリックな曲を中和するのがジョンの名曲群だったります。
オープニングの1曲目[(Just Like)Starting Over]は大ヒット曲です。
また世界的な大有名曲[Woman]が入ってます。

本当はジョンの名曲群をしっかりアルバム通して聴きたいファンに対してヨーコの風変わりな曲でジョンの曲を際立たせていると感じました。
アルバム自体が単調になることを避けるためという効果もあるでしょう。

個人的に好きなのは8曲目[Watching The Wheels]
天才ジョンの目線からの歌ということもありますが、一般の人が聴いても人と違うと指摘させることへの疑問と遺憾の歌。
今の時代の多様性や個の尊重が歌われる曲は多いですが、この曲程染み入る曲はなかなかないと思います。

前半のジョンとヨーコの曲が交互に続くあたりは別れや関係の冷えを感じさせたりします。

とは言っても後半7曲目の[Beautiful Boy(Darling Boy)]あたりからはショーンが生まれたことからか関係性が復活していくような感じがします。
そんな感じで11曲目[Dear Yoko]ではヘロヘロしたジョンのヨーコへの愛の曲。
そこに続くヨーコ12曲目の[Every Man Has a Woman Who Loves Him]
女性から男性は現実的で冷めた目線で見ているところが面白い。

ジョンの曲は比較的リラックスした前向きな曲調が多く、この辺りは長い休暇明けが影響しているように思えます。

 

 

まとめ

理想的だったり抽象的に感じるジョンの曲と、現実的なヨーコの曲が交互に流れ、そこを対比するように聴けるが面白かったです。
そこがジョンとヨーコのこのアルバムのコンセプトや狙いだったりとも感じます。

そんな二人の対比や落差がこのアルバムの楽しみ方と僕は思いました。
それでもリアルタイムでレコードを買った人はヨーコの曲は受け入れがたかっただろう。

ですので、ヨーコの曲をつっこみながら聴くというのがこのアルバムの一つの聴き方でしょう。
そんなことを気楽にできることがサブスクの良いところだったりします。


ではまた。

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