おはようございます晴れ


今回はまた80年代名盤ネタに戻ります。

祝日の晴れたお休みの日の朝に聴くにはもってこいというアルバムです。

★今日のテーマは↓です★

★{80年代未聴の名盤を聴くという試み}★

◆アルバム情報:
・アーティスト/バンド名:Joy Division (ジョイ・ディヴィジョン)
・アルバム名:Closer (Collector's Edition) 
・リリース日:1980年7月18日

 

 


すみません。休みの朝には一番聴きたくない音楽でした...

でもいきます。

Joy Division (ジョイ・ディヴィジョン)というとイングランドのポスト・パンクを代表するバンド。

このアルバムリリース前にヴォーカリスト イアン・カーティスが自殺したことや、後に残りのメンバーが結成し人気バンドとなったNew Order(ニュー・オーダー)の前身バンドといったイングランド・ロック界の伝説的なバンドという印象です。

本作は最後のオリジナル・アルバム(といっても2枚だけですが)で、全英アルバムチャート最高6位を記録してます。

このバンドのデビューアルバム[アンノウン・プレジャーズ(Unknown Pleasures)]はそのジャケデザインのクールさからバンドTシャツとして有名でGU(ジーユー)でもデザインシャツとして売ってました。
僕も白黒両方のロングスリーブシャツを買いました。
たしかセールで1枚800円位だったような。
今はもう売ってないと思います。

綺麗な写真ではないですがこれです。



けどセカンドアルバムのジャケは一転して死を思わせるゴシック調でTシャツ向けではないです。
さすがにファーストのジャケシャツと並んで売ってても買わないでしょう...構図が妖しすぎます。

(ちゃんとしたデザイナーさんのアートのようですが...)

まずは率直なキーワードからです。

1. 1曲目からとにかく不穏だ、でも怖いというか好奇心を誘われる
2. ヴォーカルヘナヘナ。だが独特の味が凄い...
3. ギターの不協和音がヘタウマだけどなんか心地よい
4. ポストパンクのイメージを体現したDYI精神と自分達だけの音を作るという意思を感じる、どういう気持ちでこの音作ってたのだろうと思ってします。
5. 暗いがどの曲もどこか美しく、そこはかとなくはかない。今聴くからか聴きやすい
6. 強烈な吸引力、この尖鋭性というかオリジナリティは当時話題になったのだろうな
7. 今聴いても古臭く感じない
8. リズムもメロディも引っ張るベースが唯一無比
9. 後半特に印象的なフレーズの軽いキーボードが曲を引っ張る
10. 歌詞はラブソングなぞ一切なし、難解だが強烈な孤独感や疎外感を感じる。ある意味今の時代新鮮。
11.アルバム通して一曲一曲が立っているので飽きない。捨て曲もない


といったところです。

1曲目の[Atrocity Exhibition]からトライバルめなビートとノイズまみれのギターと、イアン・カーティスの何とも言えない独特の呪っているのか呪われているかわからないヴォーカルが耳につきます。
バンドアンサンブルというとあまりに音楽的なので化学反応という言葉がしっくりきます。
「残虐展示会」というタイトルどおり、苦しみももがいたり金のために殺しあったり、大量殺戮の場面へ、「こっちが通路だ、中へ入れよ」と呼び込む歌詞です。
歌詞は意外とシンプルなだけに強烈な暗さと危うさに誘い込まれます。

その次の[Isolation]は自分を思ってくれる人の気持ちも配慮できなくなり孤独感に耐えられなくなるメンタルの歪みが歌われているような。
あまり読み込んでないですが、歌詞はこれからもっとディープになっていきます。

ただ言えることはこのアルバムで鳴っている音楽は、聴いた者にずっと心に引っ掛かりを与える名作だということかな。当時はもっとインパクトを与えたことだろう。
アルバム通しての世界観もかなり独創的です。


絶望感や死の香りを感じるのですが、聴いてもシンプルに曲が良くて演奏が上手いわけではないけどそれぞれの曲に印象的なフレーズが散りばめられています。
ゴスっぽい暗黒性があまり感じられないのも曲にフックがあるのとエレクトロとダンスビートをうまく取り入れているからなのかな。

後半は結構深く沼に沈んでいくので聴きやすさは減少していきます。
トラウマになる類ではないけど中毒性のある音楽です。

今の時代に名盤を聴くというスタンスだと距離感を置いて聴いてしまいますが、これをリリース時の80年代に聴いたら感想ももっと違ったと思いますが。

正直、聴く人をかなり選ぶ音楽だと思いますが、最近、多様な価値観の柔らかな恋愛の歌詞ばかりを聴いていると、正直このような深く沈んでいくような音楽もたまには良いです。
健康的ではないですが、気分が沈んだ時には一緒に一時的にロウ(LOW)になっていくのもありですね。そういう気持ちで付き合える人にはおすすめです。
個人的な感想なので音楽ファン全体には危険性も含めておすすめできませんが。

ではまた。

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