タイトルは、ずっと前から知っていた。
この一文が、この本のテーマだろうと思ったし、全て物語っているようで印象に残ったから。
長年連れ添ったご夫婦の、妻に先立たれた老作家の悲しみの日々が描かれているんだろうと、わたしは勝手に思い込み、ずっと手を出さずにいた。読んでみたら、目論み通りでもあり、また全くそうでもないお話だった。
手に取った理由は、薄い本で他と比べて字が大きく、読みやすそうに感じたから。
わたしはもともと、自他ともに認める本の虫だった。以前の職場で、心身ともに疲れ果ててしまうまでは。
その頃から活字が頭に入らなくなり、転職して1年以上過ぎてもなお、読書に復帰できずにいた。例外の物語りはひとつだけあったけれど。
そんな理由から、読みやすそうなリハビリ向きの本として選んだのがひとつ。もうひとつの理由は、長く続くコロナ禍で孤独になってしまい、愛に飢えていたから。故郷へも帰れず、家族や友人ともなかなか会えず、本当の愛の物語りに触れたかった。
もしもあなたが、読みやすい本、愛の物語りを探されている方なら、この本はおすすめです。
文章の量は前に触れた通り、読みやすさについても、作家ご自身がもともと学者でいらっしゃったことから、感情に偏りすぎない読みやすい文章だと思います。読んだ感想は、まるごと一冊が作者城山さんからの奥さまへ宛てたラブレター、です。
昭和の戦時下を生きた日本人男性というイメージを覆されました。それはわたしが一緒に暮らした父方の祖父を基に勝手に作ってしまったものなのですが。
奥さまとの出会いからこんなに恋心に浮かされ、作者の中にはまるで運命的な物語かのようにロマンチックに記憶され、それが現実に起こったということ、またそれをこの世代の方がこのように世に発表されたというところにも、驚きを隠せませんでした。
愛の物語という意味では目論み通りでしたが、悲しみに浸った老作家という意味では、全くの見当違いでした。
作品の冒頭で描かれる奥さまのエピソードに、わたしもすぐに奥さまのチャーミングな人柄に惹かれ、また作者の奥さまへの愛情を感じ、そこで「あっ、これはラブレターなのだ」と感じたのです。
城山さんの著書は、わたしの勝手な思いこみから、これまで読んだことがありませんでした。
検索すると、映像化されているものも多く、タイトルだけでも有名なものばかりでした。
タイトルから気難しく感じてしまっていましたが、こんなにもロマンチックで、ユーモアもありながら、タイトルから感じる気骨ある方が書かれるようなさらりとした描写、城山さんは愛に溢れた方なんだろうと感じました。奥さまへの詩や、奥さまが夢にでてくるエピソードなど、憎めないお人柄なのだろうと察しますし、また本当に情熱的に奥さまを愛されていたのだと伝わってきます。
わたしの一番心に残ったシーンは、乱暴な書き方かもしれませんが、奥さまのご病気がわかり、奥さまがご帰宅されるシーンです。まるで少女マンガを読んでいるかのようなワンシーンが切り取られ、わたしは一度本を閉じ、涙をぬぐいました。
わたし事ですが、先日、母方の祖父の命日でした。亡くなってから、四半世紀が過ぎたでしょうか。
祖父母が一緒にいる姿は、笑いとユーモアに溢れ、子供ながらに憧れの夫婦でした。
祖母は年を重ねながら、今も元気でいてくれる。コロナ禍でなかなか会えないけれど。
祖母のこれからの日々も、どうか、祖父との愛に包まれたものであってほしいと願っています。
この一文が、この本のテーマだろうと思ったし、全て物語っているようで印象に残ったから。
長年連れ添ったご夫婦の、妻に先立たれた老作家の悲しみの日々が描かれているんだろうと、わたしは勝手に思い込み、ずっと手を出さずにいた。読んでみたら、目論み通りでもあり、また全くそうでもないお話だった。
手に取った理由は、薄い本で他と比べて字が大きく、読みやすそうに感じたから。
わたしはもともと、自他ともに認める本の虫だった。以前の職場で、心身ともに疲れ果ててしまうまでは。
その頃から活字が頭に入らなくなり、転職して1年以上過ぎてもなお、読書に復帰できずにいた。例外の物語りはひとつだけあったけれど。
そんな理由から、読みやすそうなリハビリ向きの本として選んだのがひとつ。もうひとつの理由は、長く続くコロナ禍で孤独になってしまい、愛に飢えていたから。故郷へも帰れず、家族や友人ともなかなか会えず、本当の愛の物語りに触れたかった。
もしもあなたが、読みやすい本、愛の物語りを探されている方なら、この本はおすすめです。
文章の量は前に触れた通り、読みやすさについても、作家ご自身がもともと学者でいらっしゃったことから、感情に偏りすぎない読みやすい文章だと思います。読んだ感想は、まるごと一冊が作者城山さんからの奥さまへ宛てたラブレター、です。
昭和の戦時下を生きた日本人男性というイメージを覆されました。それはわたしが一緒に暮らした父方の祖父を基に勝手に作ってしまったものなのですが。
奥さまとの出会いからこんなに恋心に浮かされ、作者の中にはまるで運命的な物語かのようにロマンチックに記憶され、それが現実に起こったということ、またそれをこの世代の方がこのように世に発表されたというところにも、驚きを隠せませんでした。
愛の物語という意味では目論み通りでしたが、悲しみに浸った老作家という意味では、全くの見当違いでした。
作品の冒頭で描かれる奥さまのエピソードに、わたしもすぐに奥さまのチャーミングな人柄に惹かれ、また作者の奥さまへの愛情を感じ、そこで「あっ、これはラブレターなのだ」と感じたのです。
城山さんの著書は、わたしの勝手な思いこみから、これまで読んだことがありませんでした。
検索すると、映像化されているものも多く、タイトルだけでも有名なものばかりでした。
タイトルから気難しく感じてしまっていましたが、こんなにもロマンチックで、ユーモアもありながら、タイトルから感じる気骨ある方が書かれるようなさらりとした描写、城山さんは愛に溢れた方なんだろうと感じました。奥さまへの詩や、奥さまが夢にでてくるエピソードなど、憎めないお人柄なのだろうと察しますし、また本当に情熱的に奥さまを愛されていたのだと伝わってきます。
わたしの一番心に残ったシーンは、乱暴な書き方かもしれませんが、奥さまのご病気がわかり、奥さまがご帰宅されるシーンです。まるで少女マンガを読んでいるかのようなワンシーンが切り取られ、わたしは一度本を閉じ、涙をぬぐいました。
わたし事ですが、先日、母方の祖父の命日でした。亡くなってから、四半世紀が過ぎたでしょうか。
祖父母が一緒にいる姿は、笑いとユーモアに溢れ、子供ながらに憧れの夫婦でした。
祖母は年を重ねながら、今も元気でいてくれる。コロナ禍でなかなか会えないけれど。
祖母のこれからの日々も、どうか、祖父との愛に包まれたものであってほしいと願っています。