Thy Primordial | これを聴いて死ねっ

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「At The World Of Untrodden Wonder」 1999

スウェーデンのブラックメタルバンドThy Primordialの3rdアルバム。
出で立ち恐ろしいメンバーの風貌は全くこけおどしなどではなく、邪悪にメロディックに激走するDissection型ブラックメタルの魔神形態を繰り広げております。総合的な完成度としては「Storm of The Light's Bane 」には一歩及ばないでしょうけど、地獄のブラストで叩きのめしながら、蹂躙される人間共の阿鼻叫喚の如き悲愴を乗せて聴き手の情感を煽り鷲掴みにするその手口は本家を凌駕するモノがある。スローテンポから唐突にフルスピードで突撃開始する強引さが堪らない。
あくまでブラックメタルとしての覇気を失わないのも素晴らしく、威圧的かつ恐怖感のあるサウンドは必殺と言うか虐殺滅殺鏖殺って感じです。オーソドックスなサタニックリフを劇的に聴かせる6曲目などはこのバンドの真骨頂たるキラーチューン。
全メロブラファンの琴線に触れるであろう強力作。惜しむらくは入手の困難さですが、現物に拘らなければデジタル形式での購入は可能です。



「The Heresy Of An Age Of Reason」 2000

4thアルバム。よりアグレッシブな方向へとベクトルが向いているものの、メロディ面のぬかりは勿論無い。鬼のようにブラストビート轟かせながら、ここぞと言う所で悲愴的なトレモロを炸裂させる。全体的に少し長めの曲が並びますが、アレンジ力の向上により飽きずに聴けます。次作でも引き継がれる開放的なプロダクションが圧倒的かつスケールの大きなサウンドを形成しています。前作のバタバタしたプロダクションも凄みがあって好きですがね。安定のクオリティで前作同様おすすめ。



「The Crowning Carnage」 2002

5thアルバム。本作でもメロディックファストブラックとして安定感あるサウンドを聴かせてくれています。悲愴感はそのままに激烈さは一層磨きが掛かり、四連装対空速射砲800門!みたいないかつい出で立ちが滅茶苦茶カッコイイです。圧倒的暴力、破壊力。やはり唐突にブラストへと持って行くやり口にシビれる。3曲目とか7曲目とかもううわああってなります。
それからこの、暗雲立ち込める空へと突き抜ける様なプロダクションが果たす役割は大きい。壮大さを演出すると共に聴いていて非常に気持ちが良いです。
間延びした部分や曲の出来具合のバラつきも無くなり、狂い咲く地獄のサウンドは最早Dissectionとの比較も意味を成さない独自の立ち位置と存在感を確立しております。
それにしてもこんな凄まじい音楽を理解できない存在すら知らない人がいる事がホントに気の毒でなりませんよ。