今回は幼児の発達についてです。保育の世界では
年少組(3歳児組)
年中組(4歳次組)
年長組(5歳児組)
と分けることが多いですが、その中でも今回は保育者か関わり方を悩むと言われる年中組(4歳児組)からの発達をみていきましょう
保育業界では幼児の発達について、下記のような指針や教育要領等を踏まえて行うように定められています。
○5領域を踏まえる保育を行う。
(健康、人間関係、環境、言葉、表現)
○幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を見据えて保育を行う。
・健康な心と体
・自立心
・協同性
・道徳心・規範意識の芽生え
・社会生活との関わり
・思考力の芽生え
・自然との関わり・生命尊重
・数量や図形、標識や文字などへの関心感覚
・言葉による伝え合い、
・豊かな感性と表現
○乳幼児期に育みたい5つの力を見据えて行う。
・感じる力
・うごく力
・考える力
・やりぬく力
・人とかかわる力
上記を踏まえて年中組から年長組にかかる発達について今回は見ていきましょう。
まずは、
年中組さんです。
「こころのうち」がめばえ始め、考えて動く世界に踏み出した時期と言われています。ただし、それになれるまでには個人差があることを知っていてください。
生活面では嫌いな物でも食べようとすることができるようになったり、食後に歯みがきを進んでしたり、尿意を感じたら自分でトイレに行くなど、生活に見通しが持て基本的な生活習慣が形成されていくようになります。
運動面では身体のバランスをとってリズミカルにスキップ、ケンケン、縄あそびができるようになり「縄を回しながら跳ぶ」という二つの違った動きを一連の動作のある動きとしてできるようになってきます。
3歳ごろは「うまくできないかもしれない!」と思うと絶対にやろうとしなかったことでも「難しいけどやってみる!」という具合に自分をコントロールして、より良い自分を作り上げようという力が育ち始めていきます。頑張って出来た時に「僕頑張ってやったらできたよ!」や「私よく考えていたらわかった!」というような表現をするようになり、今までは「~ちゃんが」と言う言い方をしていたのが
『僕、私』
という自己を意識はじめる言い方になるのもこの頃になります。様々に自分を表現するとともに友だちと一緒にいろいろな遊びや経験を楽しむことができるようになり、友だちといることの喜びや楽しさを感じて友達とのつながりが強まっていきます。
その反面、
競争心が起きてきてケンカへつながることも多くなっていくのもこの時期です。また、自分のことが十分にできているわけでもないのに、よく友達のしていることを大人に言いつけにくるようになります。自分も同じような場面で同じことをするにも関わらず、
「~ちゃんが~しよる」と友だちのとくに悪いことに良く気付くようになります。これはこの時期独特な発達の道筋で、人のことはよく見えるから、わかるけど、見えない自分のことはわからないという状態になっていて、他者を通して自己を確認していく、大切な現象なのです。
そして、嫌なことに直面しても友だちの中であれば少しずつ自分の気持ちを抑えることができたり、我慢することができたりするようになるのもこの時期になります。
「~したことが楽しかった」「~だから~してほしい」など十分ではありませんが自分の気持ちを相手に伝え、相手の話を聞けるようになるので日常の会話がほぼ成立するようになっていきます。
次回はこの年中組(4歳児)に対してそばにいる大人はどうすればよいか・・・!幼児期の発達4歳児②へ