旅から帰ると、
いつも何気なく食べている自分の料理が
とても美味しいと思う事に感動する
例えば、お味噌汁、魚の煮付け、佃煮など、
素朴なもの程そう思う。
家で作ったご飯が一番!例えふりかけやお漬け物でも、
お家で食べる自分のお茶碗とお箸と、
飲み慣れた湯のみで飲むお番茶が一番美味しい。
今日は、食器を揃える為に市内へ。
とはいっても、
最低限のものだけど、それでも結構なお値段になった。
麦茶を入れるガラスポット、急須、
ピザを切る丸いカッター、
焼き飯作る時に使う木べら、
調味料入れ、コップ等々。
今日は、ちょっと思い出話を。
私が、今の娘と同じように、
進学のため家を出て一人暮らしをするときの事。
うちは、三人の子供を女手一つで育てていた母なので、
仕方が無いと言えばそうなのだが、
私は、下宿を決めはしたものの、
家具や家電など、親があとで揃えて送ると言ったきり、
待てど暮らせどそれらは届かなかった。
初めに下宿に有ったのは、
ピアノと、布団ひとそろいと
友達の家から譲り受けた中古の洋服ロッカー、
それと自分の家から持って来たシステムステレオ。
細々とした生活用品は、自分で下宿の有る町で買いそろえた。
食事する机も無くて、
段ボール箱をひっくり返して布を掛けて使っていた。
そんな私の暮らしを見兼ねて、
毎日のように夕飯に誘ってくれたりんちゃん。
同じ高校の出身で、受験の時から色々とお世話になった。
りんちゃんの部屋は、
それこそ、新生活を始める学生の部屋としてはパーフェクトで、
テレビ台、戸棚、小さな食器棚の三点セットに、
こたつ、玄関には花まで飾ってあった。
毎日、空気の入れ替えの為開け放たれた玄関戸からは
掃除機の音が聞こえて来た。
晴れた日には布団を干し、
夕飯時になると、カチャカチャと
料理をする温かな音と匂いが台所の窓から漂っていた。
私は悪びれる様子も無く、りんちゃんの部屋で、
誘われれば毎日でも夕飯を一緒に作って一緒に食べた。
向こうは道具が無い私を不憫に思い、誘ってくれていたのかもしれないが、
私にしてみれば、
彼女が寂しくて、私と一緒に買い出しや料理、
食事に後片付け、と望んでいるように思って
全然遠慮などしてなかった。
今思えば図々しくて迷惑な友達だっただろう。
金の工面がついたのか、
やっと送られて来た家電は
冷蔵庫、電子レンジ、オーブントースター、
それにテレビにこたつ、炊飯器、
小さなガラス窓のついた食器棚風のカラーボックス一つ。
これらが届いたのは、GW明け。
やれやれと、胸を撫で下ろしたのは
私よりもりんちゃんだったかもしれない。
りんちゃんは、雨が降って来たといっては
洗濯物を私の部屋にとり込んでおいてくれたり、
干しっぱなしで出かけて帰らない、わたしの布団を
入れておいてくれたり、
なんだかんだと私の世話を買って出てくれた。
とても親切な友達だった。
私の家庭の事情を一番身近で見て察してくれたのも彼女だったかもしれない。
奨学金を借りていた私に、
「なるべく使わないで取っておきなさい、
そして、卒業後の生活資金に充てるのが賢いのよ」
とも教えてくれた。
そんなことが出来よう筈も無い浪費家の私である。
奨学金は、支給日にさっさと降ろされ、
次の支給日までもった試しが無かった。
彼女はアルバイトをしなかったが、
私は、同じ下宿の先輩の後がまとして
まんまとたやすくバイトにありつき、
そこでもなんやかやと可愛がられお世話にもなった。
世渡りが上手いとは決して思わないが、
なにかと人に気にかけてもらいながらなんとか
生きて来られたのは、恵まれた天性かもしれない。
そんな事を思い出しながら、
今私は娘の生活準備をしながら思うのだ。
娘と、私の人生は
こうも違うのだなと。
そして、自分が親にしてもらいたくも、
してもらえなかった恨みつらみを
今こうして自分の娘にしてやれるだけの事をしてやる事で
はらしているんだな、と思わずに居られない。
Company /Rickie Lee Jones


¥150
iTunes
※モバイル非対応
Living It Up /Rickie Lee Jones


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とても美味しいと思う事に感動する

例えば、お味噌汁、魚の煮付け、佃煮など、
素朴なもの程そう思う。
家で作ったご飯が一番!例えふりかけやお漬け物でも、
お家で食べる自分のお茶碗とお箸と、
飲み慣れた湯のみで飲むお番茶が一番美味しい。
今日は、食器を揃える為に市内へ。
とはいっても、
最低限のものだけど、それでも結構なお値段になった。
麦茶を入れるガラスポット、急須、
ピザを切る丸いカッター、
焼き飯作る時に使う木べら、
調味料入れ、コップ等々。
今日は、ちょっと思い出話を。
私が、今の娘と同じように、
進学のため家を出て一人暮らしをするときの事。
うちは、三人の子供を女手一つで育てていた母なので、
仕方が無いと言えばそうなのだが、
私は、下宿を決めはしたものの、
家具や家電など、親があとで揃えて送ると言ったきり、
待てど暮らせどそれらは届かなかった。
初めに下宿に有ったのは、
ピアノと、布団ひとそろいと
友達の家から譲り受けた中古の洋服ロッカー、
それと自分の家から持って来たシステムステレオ。
細々とした生活用品は、自分で下宿の有る町で買いそろえた。
食事する机も無くて、
段ボール箱をひっくり返して布を掛けて使っていた。
そんな私の暮らしを見兼ねて、
毎日のように夕飯に誘ってくれたりんちゃん。
同じ高校の出身で、受験の時から色々とお世話になった。
りんちゃんの部屋は、
それこそ、新生活を始める学生の部屋としてはパーフェクトで、
テレビ台、戸棚、小さな食器棚の三点セットに、
こたつ、玄関には花まで飾ってあった。
毎日、空気の入れ替えの為開け放たれた玄関戸からは
掃除機の音が聞こえて来た。
晴れた日には布団を干し、
夕飯時になると、カチャカチャと
料理をする温かな音と匂いが台所の窓から漂っていた。
私は悪びれる様子も無く、りんちゃんの部屋で、
誘われれば毎日でも夕飯を一緒に作って一緒に食べた。
向こうは道具が無い私を不憫に思い、誘ってくれていたのかもしれないが、
私にしてみれば、
彼女が寂しくて、私と一緒に買い出しや料理、
食事に後片付け、と望んでいるように思って
全然遠慮などしてなかった。
今思えば図々しくて迷惑な友達だっただろう。
金の工面がついたのか、
やっと送られて来た家電は
冷蔵庫、電子レンジ、オーブントースター、
それにテレビにこたつ、炊飯器、
小さなガラス窓のついた食器棚風のカラーボックス一つ。
これらが届いたのは、GW明け。
やれやれと、胸を撫で下ろしたのは
私よりもりんちゃんだったかもしれない。
りんちゃんは、雨が降って来たといっては
洗濯物を私の部屋にとり込んでおいてくれたり、
干しっぱなしで出かけて帰らない、わたしの布団を
入れておいてくれたり、
なんだかんだと私の世話を買って出てくれた。
とても親切な友達だった。
私の家庭の事情を一番身近で見て察してくれたのも彼女だったかもしれない。
奨学金を借りていた私に、
「なるべく使わないで取っておきなさい、
そして、卒業後の生活資金に充てるのが賢いのよ」
とも教えてくれた。
そんなことが出来よう筈も無い浪費家の私である。
奨学金は、支給日にさっさと降ろされ、
次の支給日までもった試しが無かった。
彼女はアルバイトをしなかったが、
私は、同じ下宿の先輩の後がまとして
まんまとたやすくバイトにありつき、
そこでもなんやかやと可愛がられお世話にもなった。
世渡りが上手いとは決して思わないが、
なにかと人に気にかけてもらいながらなんとか
生きて来られたのは、恵まれた天性かもしれない。
そんな事を思い出しながら、
今私は娘の生活準備をしながら思うのだ。
娘と、私の人生は
こうも違うのだなと。
そして、自分が親にしてもらいたくも、
してもらえなかった恨みつらみを
今こうして自分の娘にしてやれるだけの事をしてやる事で
はらしているんだな、と思わずに居られない。
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