・・という本を読んだ。

 

現代物理学の基本が相対性理論と量子論のように言われて久しい。自分も良くわかりもせず、物理学の基本のように思っていた。

マイケルソン・モーリーの実験以来、光を媒介するエーテルが否定され、光速不変が基本になると、普遍的に相対性理論が成立するのだと。

 

この本は、単純にこの常識を覆していた。

マイケルソン・モーリーの実験では、ハーフミラーでX軸とY軸に反射された光線の速度を計測し、同じ速度であることが証明されたとしてきた。

だが、X軸もY軸も同じ経路を往復した光を計測しているので、計測器とエーテルの速度差が往路と復路で相殺されるので、差が出るはずがない。

基本的な計測の常識を見破れずに多くの物理学者達が騙されてきたというのだ。

 

この実験で証明された光速不変の原理が否定されると、特殊相対性理論はあっけなく崩壊してしまう。

速度が光速に近づけば質量が大きくなり、時間が遅れるというのは、全てのものが光速を超える速度で移動することができないという空間原則の前提から生まれたものだ。

現に光速を超える速度が観測されているという。

 

それでは一般相対性理論はどうなのか?

例えば日食の際、太陽の向こう側の恒星が迂回して見えたという写真を見たことがある。これこそが、重力によって光が引き寄せられた証拠ではないかと説明されていた。

しかし、重力の大きな太陽はその重力ゆえに濃密な大気に覆われているはずだ。その濃密な大気により光が屈折したと考える方が自然に思えるし、それ以上の証拠は見つかっていないという。

又、ドップラー効果により赤方偏移はあるが、重力による赤方偏移はないという。

 

そして、一般相対性理論の基本は等価原理だ。これも重力と加速度による光の動作を同一と仮定したもので、この原則は間違っており、それにより導かれる光の動作も誤ったものだと説明している。

最初の前提が曖昧で間違っているのなら、正しい結論など出てこようはずもない。

あの有名なE=mC²という公式も確たる証明はないのだそうだ。

 

自分は物理の一般常識さえも詳しくないので、どこまでが信頼できるか判断はしかねるが、少なくとも常識的なところでは賛同できる。だが、どうしてこんなにも基本的な物理法則が見逃されてきたのか不思議だ。

相対論が嘘だったとするなら、光すら逃げ出せないブラックホールというのはなく、単にブラックホールとは、全てが燃え尽きて発光できなくなった、重力しか残ってない暗黒星という事になるのだろうか?