目がさめて





まだテレビの事が遠い国の事のように思える








そしてそれが自分の生まれた場所だということが





より一層際だたせる






テレビの画像は元の思い出の場所を移さず







この世の終わりをハイライトしたように何度も移す






自宅の場所は汚らしいスープのように






思い出の場所は新約聖書の絵を見てるようだ







僕はただそれが映画のワンシーンのようにしか見えない






しかし不安はそれを許さないように僕の肩を引っ張る






今すぐ動きたいが動けない





方法は何もない





しかし仮にそこについて僕耐えれるのだろうか





マイナスの気温のなかガスも電気もない






海岸には百を超える遺体




食料もほとんどなければ





コンビニもない




ついた所で僕は耐えられないだろう






今は一人でいたい





不安だが1、2週間は準備が必要だ





心に鉄のようなバリアを作らなければいけない




何があってもいいように覚悟も必要だ







ゆっくりと時間をかけて現実を紡がなければいけない






まずは鍛えなければ





僕は今より身体も心も強くならなければいけない





その時になれば勝手に鍵は開く






その時までに今は耐えるのだ





二十歳を前に最後の試練だ






忘れないようにここに書いておこう