第一章「追われる金髪美女」第一節『峠の出会い』① | weblog radio rail

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 西暦2023年、春も近づく冬の終わり、国道137号線御坂峠。時刻は午後二時ごろ、一台の大型トラックがカーブの続く峠道を下っていた。

 

このトラックを運転するのは、髪の長い美しい顔立ちのイケメンドライバー、中川一郎。北海道生まれの30歳。取引先に荷物を届けた後、横須賀の会社に戻る途中、大好きなラジオ放送を聴きながら、国道246号線方面に向かっていた。  

ラジオのDJ、乱丸:「ごきげんいかが?運転中のドライバーも、ロンリーなZ世代の君にもお届けいたします。今日は懐かしい80年代の曲、『ドゥービー・ブラザーズ』の『ロッキン・ダウン・ザ・ハイウェイ』を素敵なみんなにプレゼントしちゃいます」

 

 

 《ギャーッ、ツッツーシュパー》 

 

 突然!トラックの前を何かが横切った気がした一郎は急ブレーキを踏んだ。エアブレーキとはいえ、高原の自然を掻き消す、物凄い音が静寂を破り、一面に焦げ臭い匂いと砂塵が広がった。そして、すぐ辺りには 何もなかった様に、また静寂が戻った。

 

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