私は、いつも考えていました。
彼とは、別れた方が良いのかも知れない。
別れるべきだと。
彼は、優しいので自分からそれを口にすることは、永久にないでしょう。
でも長く共に時間を過ごしたから、分かってしまうのです。
彼もきっと私と別れることを頭の隅に置いていた、それが痛いほど分かる、それほど近い距離に私たちはいたのです。
私たちに足りないものは
赤ちゃん
だけでした。
約束の2年は、あっという間でした。
絶望感と開放感
共に見舞われました。
もっと落ち込む、私はそう思っていました。
でも、それほど落ち込まずに済んだのは不思議です。
やれるべきことは、全てやった
それが私たちの誇り。
子どもに恵まれない夫婦、家族はたくさんいます。
私たちはそのひと組にすぎない
考えてみれば、私たちは赤ちゃんをもうけるために結婚したのではない。
愛があるから結婚した
答えはあまりに簡単でした。
食事には、ずっと気をつけていました。
2人の暮らしも、良いかも知れない
何かの定めかも知れない、なら受け入れよう。
素直になることができました。
乳児院から、生後間もない赤ちゃんを育て、家族になる
話し合いのなかで、この案が、あがりました。
こうなるなら、初めから決めておけば良かった、そう思いました。
私たちに、穏やかな日々が戻ってきました。
私は、なんだかいつもと違う、カラダの変化に気づいていました。
生理が1週間も遅れています。
いつもなら、きちんきちんと毎月きているのに。
もうしばらく様子をみて、市販の検査薬を買ってみよう、そう決めました。
彼に話すのは、結果が出てから、期待をさせてしまっては申し訳ないから。
1週間が経ち、近くのドラッグストアに向かいました。
普段のポイントで購入できました。
私にとっては、一大事なのに。命が宿ったかどうかが、数百円で分かってしまう、不思議な感じがしました。
続く


