実話


レイプ未遂の後、登校するのが怖くてたまりませんでした。


黒板に私の裸の写真がたくさん貼ってあったらどうしよう。

勇気を出して教室に入ると、いつもの光景が広がっていて安堵しました。


あの日から1週間後に、再びあの男がやって来たのです。

雨戸に何かが当たる音がしました。その後、雨戸を強引にあけようとしながら

『ここを開けろ!開けないと、裸の写真をばら撒くぞ!』


男は仲間を連れて来たようで、違う声も聞こえました。

絶対に侵入させる訳にはいかない。


『勝手にしろ!バカ!』と私は言い放しました。


すると静かになったので、男たちは諦めて帰ったのだとほっとしました。

でも違ったんです。

突然、私の部屋のドアが開いて、ストッキングを被ったあの男が立っていたのです。


私は、咄嗟に持っていた参考書を投げつけると、男は階段を駆け下り逃げました。

私は、男を追いかけて一階へ。

どうやら浴室の窓から逃げたようでした。

玄関を開けると逃げて行く男の後ろ姿が暗闇に消えていきました。


家族も何事かと起き出しました。

真実を言う訳にはいきません。


110番通報を父がし、すぐにパトカーがやってきました。

私の部屋でレイプ未遂のことから

今日のことを警察官に話しました。


調書をとると言うので、父と2人で警察署に車で向かいました。

ショックを受けている父に 


『なんか映画みたいだね』 


父を励ましたくて、言いました。

父は黙ったままでした。



警察署に着くと、父は一階で待ち、私は2階の大きな部屋に通されました。5〜6人の男がタバコを吸いながら雑談に興じていて、いっこうに何も始まりません。

既に1時をまわっていました。


1人が、『誰か早く調書を取ってやれ』と言うと1人が私を

取り調べ室に案内しました。

部屋は狭く窓には鉄格子。 


被害者の調書をここでとるの?


日本の警察に落胆しました。


調書を撮り終わると2時をまわっていました。調書の最後の欄に、指に朱肉をつけ押し付けられたのが、不快でした。



学校は何日か休んだ後、勇気を振り絞って通いました。

強かったなあと思います。


自宅でも、警察は私からさらに細かいことを聞いてきました。


『いつも部屋に呼び込んでたんじゃないの?今日はたまたま気分が乗らなくて追い払ったんでしょ』


警察官のことばに、私は深く傷つきました。そんなふうにに考えるんだこの人は。



『で、何センチくらい入ったの?』


『コンドーム(実物をブラブラ揺らしながら)は付けてた?』


両親の前で、とても恥ずかしいことを聞かれ、レイプ未遂よりも警察官の言動と態度に私の心は粉々に砕けるほど傷つき、死にたいと思いました。


最後に、家族全員の指紋を取り、男らは帰って行きました。

全ての指にベッタリとついた黒いインクは何度洗っても取れず、涙が溢れました。


元気を装う私を心配した父は、医学部生だった頃の友人のクリニックでカウンセリングを受けるように提案しました。

クリニックでは事件のことは聞かれず、絵を描いたり、アンケートみたいなのに答えたりでした。


父と先生でも話し合いを重ね、私が事件のトラウマに苦しむことがないよう最良のイベントを決めてくれました。


私は、父から

『明日から、基礎体温を3ヶ月毎日つけてね』

私は、そのイベントはなんだろうと考えを巡らせ、たぶんあれに違いないと確信しました。


待ち合わせは、帝国ホテルの

Salon de Thé

(サロン・ド・テ)


皆さんは、レイプ、レイプ未遂事件の被害者にも加害者にもならないでくださいね。