アニメ『ルパン三世』の初代・次元大介役などで知られる1933年生まれの声優の小林清志(こばやし きよし)が2022年7/30、肺炎のためお亡くなりになり、所属する東京俳優生活協同組合(俳協)が8/8、発表した。89歳だった。小林清志は東京俳優生活協同組合の創立メンバーの1人だった。次元の他に、『妖怪人間ベム』のベム、『巨人の星』のオズマ、『科学忍者隊ガッチャマン』のデーモン博士など声優として活躍し、俳優のジェームス・コバーン、缶コーヒー「BOSS」のCM「宇宙人ジョーンズ」でも有名な俳優のトミー・リー・ジョーンズなどの吹き替えも務めていた。ルパンの音楽を担当していた作曲家の大野雄二(元ザ・スパイダースでマチャアキの元同僚)によると、大野が母親を亡くした時に、小林は大野に「お前はマザコンっぽいところがあるから気を落とすなよ」という、まるで次元が励ましているかのような手紙を送り、2019年にモンキー・パンチが逝去した際は「あなたは 俳優小林清志 私を育ててくれた親であり、そして戦友でした」と追悼のコメントを発表していた。さらに2021年9月7日、アニメが放送50周年の節目であることや高齢などを理由に、次元役の勇退を発表し、後任は大塚明夫となり、同年10月9日放送の『ルパン三世 PART6』の初回放送である「EPISODE 0 -時代-」が小林演じる最後の次元となった。その際、小林は、視聴者と後任の大塚に対し、以下のメッセージを遺した。

 

ルパンは俺にとって一生ものの仕事であった。命をかけてきた。

我儘を言えば90歳までやっていたかったが残念。

何とかかじりついていたかったが 無理だった。

歳をとればそれなりの深みが出てくるはずだ。ただ映像とのギャップがあるか。

話は違うが以前、明夫ちゃんに聞かれたことがある。

「なぜ親父は五ェ門を辞めたんでしょう?」と。

親父とは大塚周夫先輩である。答えに窮したことがある。

さぞ先輩も 無念だったにちがいない。

一部の方々から言われる事があるのは、次元は歳をとった 聞きづらい。

当たり前だ わたしゃ 齢88歳であるぞ。俺なりに努力した結果だ。

これからはそう言われることを気にしないですむ。ほっとしている。

あとは明夫ちゃんに委ねます。

頑張ってちょうだい。

ただ、次元はそんじょそこらの悪党とは違うぞ。

江戸のイキというもんだ。変な話だが、次元は江戸っ子だ。

明夫ちゃん、これは難しいぞ。

雰囲気はJAZZにも似ているんだ。

最後に

これまで応援してくれた人たちにお礼を申し上げる。ありがとうございました。

ルパン。俺はそろそろずらかるぜ。あばよ。

 

1971~1972年の第1シリーズ、1977~1980年の第2シリーズ、1978年の劇場版『VS複製人間』、1979年の『カリオストロの城』、1984~1985年のPART III、1985年の劇場版『バビロンの黄金伝説』、1989年のスペシャル「バイバイ・リバティー・危機一発」、1990年のスペシャル「ヘミングウェイ・ペーパーの謎」、1991年のスペシャル「ナポレオンの辞書を奪え」、1992年のスペシャル「ロシアより愛をこめて」、1993年のスペシャル「ルパン暗殺指令」、1994年のスペシャル「燃えよ斬鉄剣」(ここまでルパンの声は山田康雄)、(以下、ルパンの声は栗田貫一)1995年の劇場版『くたばれノストラダムス』、同年のスペシャル「ハリマオの財宝を追え」、1996年の劇場版『DEAD OR ALIVE』、同年のスペシャル「トワイライト☆ジェミニの秘密」、1997年のスペシャル「ワルサーP38」、1998年のスペシャル「炎の記憶」、1999年のスペシャル「愛のダ・カーポ」、2000年のスペシャル「1$マネーウォーズ」、2001年のスペシャル「アルカトラズ・コネクション」、2002年のスペシャル「ファーストコンタクト」、2003年のスペシャル「お宝返却大作戦」、2004年のスペシャル「盗まれたルパン」、2005年のスペシャル「天使の策略」、2006年のスペシャル「セブンデイズ・ラプソディ」、2007年のスペシャル「霧のエリューシヴ」、2008年のスペシャル「sweet lost night」、2009年のスペシャル「VS名探偵コナン」、2010年のスペシャル「the Last Job」、2011年のスペシャル「血の刻印」、2012年のスピン・オフ・テレビアニメ「LUPIN the Third -峰不二子という女-」、同年のスペシャル「東方見聞録」、2013年のスペシャル「princess of the breeze」、同年の劇場版『VSコナン THE MOVIE』、2014年の劇場版『次元大介の墓標』、2015~2016年の2015年シリーズ、2016年のスペシャル「イタリアン・ゲーム」、2017年の劇場版『血煙の石川五ェ門』、2018年のPART5、2019年のスペシャル「グッバイ・パートナー」、同年の劇場版『峰不二子の嘘』、同年のスペシャル「プリズン・オブ・ザ・パスト」、同年の劇場版『THE FIRST』、2021年のPART6 EPISODE 0 ―時代―の長きに渡って、次元大介を演じた。独特の渋い低音の声で、ニヒルに後ろからルパンを支える役にピッタリはまった。

 

ルパン三世の音楽としては大野雄二が有名だが、1971~1972年の第1シリーズの山下毅雄による音楽もそれまでの邦楽にはなかったまるで洋楽かと思うようなお洒落な楽曲で秀逸だった。CD『「ルパン三世」~テーマ・ヒストリー』はアニメ化30周年(1997年当時)記念で、それまでの「ルパン三世」のテーマ曲をCD2枚組というボリュームで年代順に網羅している。シングル盤を発売順に並べ、さらに企画モノの中から選出してオリジナル音源で収録。

 

 

CD 1:

1. ルパン三世 その2

2. ルパン三世 その1

3. ルパン三世のテーマ 78

4. ルパン三世 愛のテーマ

5. アイ・ミス・ユー・ベイブ(イエス・アイ・ドゥ)

6. ラヴィン・ユー(ラッキー)

7. ルパン三世のテーマ(ヴォーカル・ヴァージョン)

8. ルパン三世 愛のテーマ(ヴォーカル・ヴァージョン)

9. ルパン三世 ’79

10. ラヴ・スコール

11. スーパー・ヒーロー

12. ラヴ・イズ・エブリシング

13. ルパン三世’80

14. リーヴ・ユー

15. 炎のたからもの

16. 回想ミステリアス・ジャーニー

17. ルパン三世 その1~オープニング・テーマ

18. ルパン三世 その2~エンディング・テーマ

19. ルパン三世 その3(旧作ルパンTVサイズ/SE入り)

20. ルパン三世 その4(旧作ルパンTVサイズ/SE入り)

21. ルパン三世のテーマ 78(TVサイズ)

22. ルパン三世 愛のテーマ(インスト)

23. ルパン三世のテーマ(TVサイズ)

24. ルパン三世 愛のテーマ(TVサイズ)

25. ルパン三世 79(TVサイズ)

26. ラヴ・スコール(TVサイズ)

27. ルパン三世 80(TVサイズ)

28. ラヴ・イズ・エブリシング(TVサイズ)

CD 2:

1. セクシー・アドヴェンチャー

2. フェアリー・ナイト

3. マンハッタン・ジョーク

4. ソング・オブ・バビロン

5. テーマ・フロム・ルパン3 `89

6. セクシー・アドヴェンチャー

7. フェアリー・ナイト

8. ルパン三世 92

9. ルパン三世テーマ(アカペラ・ヴァージョン)

10. ラヴ・スコール 92

11. ラヴ・イズ・エヴリシング 92

12. ルパン三世テーマ(アカペラ・ヴァージョン)

13. ルパン三世 愛のテーマ 92

14. 炎のたからもの 92

15. マンハッタン・ジョーク 92

16. NUIT FEERIQUE(フェアリー・ナイト仏語ヴァージョン)

17. ラヴ・スコール(フリコズ・ヴァージョン

18. ルパン三世 92(メドレー)

 

山下毅雄による音楽にはチャーリー・コーセイの声がよく似合う。1950年生まれのチャーリー・コーセイは神戸市出身。1969年に虫プロダクションによるアニメーション映画『千夜一夜物語』に音響監督の田代敦巳のひきで起用され、再び1971年に田代に声をかけられテレビアニメ『ルパン三世』の主題歌を歌うことになる。同作には、主題歌以外にも歌詞らしきものが付けられたボーカル曲が多数存在するが、男声ボーカルは“ルパン三世主題歌3”を除いて全面的にチャーリーが担当した。1981年、神戸市中央区に自身のライブバー「Charlie's」を開店したが2011年12月31日をもって閉店した。しかし2013年、ライブミュージックスポット「Uncle Charlie(アンクルチャーリー)」が新たに神戸にオープンした。現在は神戸を中心に活動中。