パルスオキシメーター(pulse oximeter)とは、動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を採血することなく、指先などに光をあてることによって測定する装置で、現在主流となっている指先で測定するパルスオキシメーターは、我が国のコニカミノルタが1977年に世界に先駆けて開発した。動脈(心臓から全身に運ばれる血液)に含まれる酸素(O2)の飽和度(Saturation:サチュレーション)を、皮膚を通して(percutaneous)測っている。酸素の飽和度とは、血液中の酸素の大半(健康なら99%近く)を運ぶ赤血球の中にあるヘモグロビンが肺にある酸素を血液中にどれだけ取り込んで体に運べているかを表す。一般的に96~99%が標準値とされ、90%以下の場合は十分な酸素を全身の臓器に送れなくなった状態(呼吸不全)になっている可能性があるため、適切な対応が必要なことが多い。
デヴィッド・ギルモア・バンドとなったピンク・フロイドの『P・U・L・S・E』は1995年に発表された2枚組のライブ・アルバムで、プロデュースはボブ・エズリン、ミキシングはクリス・トーマスという大御所の2人が担当。初回生産盤はCDケースに発光ダイオードが付いており、半年から1年間は点滅(パルス)し続けるという豪華仕様であった(電源には、米ソニー・エナジー・テック製単三アルカリ電池が使用され、全英・全米第1位を記録し大ヒット)。1994年のアルバム『対/TSUI(つい、The Division Bell)』発売後の当時“THE GREATEST SHOW ON EARTH”と称されたThe Division Bell Tourの模様が収録されたベスト盤仕様と、1994年10月20日英ロンドンのアールズ・コートでの、1973年発表の名盤『狂気』の全曲再現ライヴ(同作をフル演奏したライヴ録音としては唯一のもの)を収録。『P・U・L・S・E』というタイトル自体、『狂気』で印象的に使われた心臓の効果音にちなむと思われる。2006年にはDVDとして発売され第21回日本ゴールドディスク大賞「ザ・ベスト・ミュージック・ビデオ」も受賞した。そのオリジナル・マスターテープからレストア(修復)、リエディット(再編集)され2022年にBlu-rayで発売された。1995年のライヴCD『P・U・L・S・E』と同様に交換可能な単3電池2本が埋め込まれ、赤いLEDライトが点滅する「“P・U・L・S・E”シグナル付」のパッケージでの豪華な限定復刻(2x Blu-rayおよび2x DVDの完全生産限定デラックス・ボックス・セット)。美しく摩訶不思議な映像を写し出す大円形スクリーン、目が眩む光の洪水(ヴァリライトが生き物のように動き回り、レーザー光線が会場中を照らし出す)、デヴィッド・ギルモアもニック・メイスンもリチャード・ライトも大嫌いなはずの1977年リリースの『アニマルズ(Animals)』そジャケットでバタシー発電所の上空を飛んだ牙の生えた巨大ブタは宙を舞い、巨大ミラーボールが光を放つ・・・それまでのコンサートの常識や定義を大きく変えた2時間25分の伝説のコンサートがフル収録。
メンバーはロジャー・ウォーターズ以外のお馴染みのセッション活動の鬼デヴィッド・ギルモア(リード・ボーカル、ギター)、左利きで右利き用セットを使用しているニック・メイスン(ドラム)、リージェント・ストリート・ポリテクニック(現ウェストミンスター大学)ではロジャー・ウォーターズとニック・メイスンと同級生でともに建築学を学びこの3人の中では最もイケメンだったリチャード・ライト(キーボード、バック・ボーカル、リード・ボーカル)のピンク・フロイド・メンバー以外にサポート・メンバーとして、おとなしそうな顔をしてもやはリーダーたる風格でロジャー・ウォーターズよりベースは上手くニック・メイスンズ・ソーサーフル・オブ・シークレッツを後押しし『ライヴ・アット・ザ・ラウンドハウス(Live At The Roundhouse)』(2020年まで発売させたガイ・プラット (Guy Pratt)(ベース、バック・ボーカル、「ラン・ライク・ヘル」では一部リード・ボーカル)、黙々とリチャード・ライトの影武者を演じるジョン・カーリン (Jon Carin)(キーボード、バック・ボーカル、「ヘイ・ユー」一部リード・ボーカル)、地味ながら渋いギターで“幻の翼(Learning To Fly)”ではギルモアばりのギターを聞かせるティム・レンウィック (Tim Renwick)(ギター、バック・ボーカル)、ピンク・フロイドの準メンバーで堂々としたディック・パリー (Dick Parry)(サクソフォーン)、“幻の翼(Learning To Fly)”や“タイム(Time)”では飛んだり跳ねたり楽しく格好いいパフォーマンスを見せてくれるゲイリー・ウォリス (Gary Wallis)(パーカッション)など、メンバーにも恵まれていた。気難しいロジャー・ウォーターズのコンサート・メンバーとは違ってコロコロ変わることも少なく、メンバーも和気あいあいとしているのに好感が持てる。
