2022年4/9、英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相はウクライナを電撃訪問し、首都キーウを同国のウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領の案内のもとキーウ中心部を視察した。キーウ市民の1人が感動した様子でジョンソン首相に、「私たちにはあなたが必要です。」と訴えた。ジョンソン首相は「支援できることを光栄に思う。あなた方にはゼレンスキー氏という素晴らしい大統領がいます。」と返した。ジョンソン首相は会談後、ゼレンスキー大統領の「勇敢さ」が、キーウ周辺からのロシア軍の撤退につながったと称賛。ロシア軍が撤退したキーウ近郊ブチャ(Bucha)などで、民間人の遺体が発見されたことについて「戦争犯罪」だとし、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の評判は「永遠に汚された」と非難した。2/24のロシアによる侵攻以来、先進7ヶ国(G7)の首脳がキーウを訪問したのはジョンソン首相が初めて。ジョンソン首相はゼレンスキー大統領と会談し、装甲車120台と対艦ミサイルシステムなどを供与する追加支援を約束した。ジョンソン首相のウクライナ訪問について英首相官邸は、「連帯の表明」だと説明している。
ボリス・ジョンソン首相は1964年6/19生まれの57歳で、生まれは米国ニューヨーク市。オックスフォード大学を卒業。保守党で、庶民院議員、ロンドン市長、外務大臣を経て、2019年より第77代首相を務める。オスマン帝国の内務大臣だったアリ・ケマルの子孫であり、父方の先祖にはイギリス王ジョージ2世もいる。母方はロシア出身のリトアニア系ユダヤ人で、先祖がキリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒に渡ることから、自ら「ひとり人種のるつぼ(one-man-melting pot)」と称している。英国では政治家は通常、姓で呼ばれるが、ジョンソンのみ親しみを込めて「ボリス」と名前で呼ばれる。今までいろいろ物議を醸していたが、今回の電撃ウクライナ訪問は称賛されるべきものであるとの声が多い。
「ボリス」といえば、the Whoの1966年のアルバム『A Quick One』の2曲目“Boris the Spider”を思い浮かべる。ベーシストのジョン・エントウィッスルによって書かれ、続編は彼の1971年にリリースしたソロ・アルバム『Smash Your Head Against the Wall』の1曲目“My Size”である。“Boris the Spider”はエントウィッスルがthe Rolling Stonesのベーシストのビル・ワイマンと飲みに出かけた後に書かれ、ギタリストのピート・タウンゼントによるとジミ・ヘンドリックスのお気に入りだった。なお、ジョン・エントウィッスルは蜘蛛が嫌いらしい。
ロシアのプーチン大統領から見たら、ジョンソン首相は蜘蛛のような存在なのかもしれない。
“Boris the Spider(蜘蛛のボリス)”
Look, he's crawling up my wall
見ろよ 奴が壁を這い上がっている
Black and hairy, very small
黒くて毛むくじゃらで、とても小さい
Now he's up above my head
今、奴は俺の頭の上にいる
Hanging by a little thread
細い糸にぶら下がっている
