DJさん。 | 嘘つキック

DJさん。

ある中古レコード店に足を踏み入れた。

レコードが目的ではなくて、欲しくて欲しくてたまらないCDを探しに行くため。

レコードがメインの店内は、激しいパンクの音楽がいつも鳴り響いていた。

お目当てのものがなかったが、気になるCDを手にとって店内を見渡す。


俺、レコード全然わからないんだよねえ。

ここにきている若者はCDなんか買わないんだろうなあ。

レア盤とか、DJで使うものとか、俺なんて音楽の隅っこで堪能しているだけだもんなあ。

ああ、あの店員さんは明らかにHIPHOP系だなあ。服が素敵。

音楽を続けるために、お金のためだけにここにいるって感じがするよ。

レジもコンビニぐらいの愛想なんだろうなあ。


そんな勝手な妄想を繰り広げながらそのHIPHOP系店員さんのもとへ。

「お願いします。」とお会計をお願いすると


「はい!ありがとうございます!」


元気いー。


「はい!お会計がせん!ろっぴゃく!円になります!」


おーHIPHOPぅー。いや、これがHIPHOPって言われると違うけど

すげー元気が良くて、すげー滑舌が良かったですよ。

気持ちよくお会計しました。勝手な人物像を作ってごめんなさいね。

俺もスーツ姿でごめんね。

あ、その人はDJされている方でした。お店のパンフレットみたいなものに

店員さんのプロフィールが書いてあって。

ああ、なんか世の中がキラキラ輝いてくる。