タイに行ったときのことを
ふっと思い出す。
「毎日君を思い出すよ」って
心のなかで思った気持ちはまだ、
ずっとここに存在してる。
ほんとに毎日、思い出すんだよ。

スラム街はきっと、可哀想な人がいる
不幸な場所だと思っていた。

だから、君の笑顔を忘れられないのは
すごく驚いたからだと思う。

であった途端、君は私の手を引いて
ぎこちなく名前を覚えあった。
次の日もまだ、つれない笑顔で
お互いの気持ちを探っていた。

だけど、その次の日には
弱音も、冗談も言い合った。

最後の夜は泣いた。

5日、たった5日で
人を愛おしく思った。

遠い国に突然出来た弟は、
いまも笑っているだろうか。